産経ニュース

野田市のコウノトリ、「托卵作戦」で強い種存続 千葉

地方 地方

記事詳細

更新


野田市のコウノトリ、「托卵作戦」で強い種存続 千葉

 ■他地域の飼育施設と卵交換、放鳥へ

 昨年コウノトリの初放鳥を行った野田市では、夏にも2年連続の放鳥が予定されている。今回は、卵を交換してもそのまま育てる鳥の習性「托卵(たくらん)」を利用し、市内で飼育するコウくん(雄10歳)、コウちゃん(雌20歳)ペアから誕生した卵と、他地域の飼育先進施設の卵を交換。この卵から孵化(ふか)した幼鳥を大空に放つ計画だ。他の血統を入れることで同系統の交配による遺伝的な弊害を避け、繁殖の実現を目指す狙いがある。

                   ◇

 コウノトリ復活を目指す野田市は、平成24年に東京都日野市の多摩動物公園から譲り受けたコウくん、コウちゃんを三ツ堀の「こうのとりの里」で飼育している。翌25年から2世誕生が続き、昨年は3羽が誕生して7月に初めて放鳥された。

 このペアからは今年も今月8、10日に1つずつ産卵が確認された。だが、放鳥、野生化に成功しても野田周辺のコウノトリが単一の系統になるという問題がある。そこで、今年は産卵から20日ほどで有精卵であることを確認した後、他の飼育施設の有精卵と交換することにした。

 交換先は、実績がある兵庫県豊岡市の「県立コウノトリの郷公園」が有力という。交換する卵は2、3個を予定している。

 野田市によると、昨年7月に放鳥された3羽のうち、雌の「愛」は、昨年12月に茨城県神栖市内の送電鉄塔への衝突事故で死亡したが、9日現在、雌の「未来」は岡山県倉敷市、雄の「翔」は高知県大月町周辺を元気に飛んでいる。

 コウノトリは帰巣本能が高いとされ、未来と翔も野田に戻ることが予想される。托卵から生まれたコウノトリも野田をふるさととするはずで、将来的に未来、翔とペアとなることが期待される。