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赤福、神薗工業団地に新製造拠点 工場や倉庫集約、31年稼働目指す 三重

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赤福、神薗工業団地に新製造拠点 工場や倉庫集約、31年稼働目指す 三重

 老舗和菓子店「赤福」(伊勢市宇治中之切町)は、本社工場(同市朝熊町)などの施設を市所有の「神薗(かみその)工業団地」(同市神薗町)に移転する方針を明らかにした。工場や倉庫の集約化による生産効率化と水害など自然災害のリスク減が目的で、名物「赤福餅(もち)」や「朔日(ついたち)餅」の新たな製造拠点とする計画。市から土地を買い取る契約を結び、平成31年7月の稼働を目指す。

 赤福によると、朝熊町にある本社工場は昭和52年、伊勢神宮門前のおはらい町から移転。約40年にわたり操業してきたが、生産拡大とともに手狭となった。また、伊勢湾の河口に近く津波などのリスクもあって、移転先を検討していた。

 神薗工業団地は、伊勢神宮西側の内陸に位置し、約9・4ヘクタールの広さがあって工場、倉庫、営業所の集約化が可能。内陸部のため津波のリスクもない。移転に伴い、現在は赤福餅などの製造に五十鈴川水系の水を使用しているが、移転後は宮川水系に変わるという。

 市によると、同工業団地の土地は、平成10~11年に市土地開発公社が地元の地権者から計3億1990万円で購入。12年度に造成工事を行う予定だったが企業進出が見込めず、工事を取りやめたまま塩漬け状態になっていた。

 昨年10月、市は同公社から1億400万円で土地を購入。当初の3分の1の値段になった理由について、市商工労政課は「当時は工業団地計画の期待感があったが進出企業がなく、土地評価額が大幅に下落した」としている。

 赤福は、同工業団地で地質調査や地下水のボーリング調査などを行い、水質などの条件をクリアすれば約1億円で土地を購入、さらに、市が整備する取り付け道路の建設費用として3億8千万円を市に寄付する方針。その後、約40億円を投入して造成や建築工事を行い、31年7月の開業を目指す考えだ。