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千葉市美術館で国内初の初期浮世絵展 195点展示、里帰り品も

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千葉市美術館で国内初の初期浮世絵展 195点展示、里帰り品も

 千葉市美術館(中央区中央)で今月、「初期浮世絵展-版の力・筆の力-」が始まった。本県出身で浮世絵の始祖とされる菱川師宣らが活躍した時期から、錦絵(多色摺木版画)が鈴木春信によって生み出されるまでの初期の浮世絵に焦点を当てており、日本独自の芸術がどのように誕生して発展したかをうかがい知ることができる。同館によると、こうした黎明期の浮世絵を総合的に紹介する展覧会は国内初開催という。

 担当学芸員の田辺昌子さんによると、国内では、初期浮世絵の展覧会開催が長く望まれてきた。だが、「当時の版画作品は1、2点しか残っていないものがほとんど。海外にある作品も多く、開くのが難しかった」という。

 今回の展示作品は世界から集められ、195点のうち、大英博物館(英国)、シカゴ美術館(米国)、ホノルル美術館(同)など、海外から借りた“里帰り品”が73点を占める。

 田辺さんは「千葉ゆかりの師宣を扱うこともあり、千葉市美術館にとっては大切な事業。(昨年の)開館20周年に当たり、満を持して企画した」と意気込む。

 見どころの一つは、浮世絵をすっていた版木を、完成後の版画作品と並べた展示だ。版木は消耗品のため、現存するものが少ない。大英博物館所蔵の初代鳥居清倍(きよます)の作品「初代市川団蔵と初代大谷広次の草摺曳(くさずりびき)」が、版木(東京国立博物館蔵)と並ぶのはほぼ半世紀ぶりになる。

 2月28日まで。一般1200円など。同月1、15日は休館。問い合わせは(電)043・221・2311。