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泉佐野駅直結ホテル誘致へ市が本腰 駅前広場を「立体利用」

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泉佐野駅直結ホテル誘致へ市が本腰 駅前広場を「立体利用」

 関西国際空港の対岸にあり、“爆買い”などで訪れる外国人客のホテル不足に悩む泉佐野市が、関空と結ぶ南海泉佐野駅直結のホテル誘致に乗り出す。交番などがある駅前交通広場を残しながら、その上にホテルを建設する「立体利用方式」。ホテルは高さ7メートルの土台の上に建設し、複数の柱を立てて補強。早ければ、今年秋ごろから事業者を公募、平成30年ごろのホテル完成を目指す。

 駅前交通広場は駅東側にあり、うち交番や公衆トイレがある約千平方メートルを活用。現行では、高さに関する取り決めがないため、立体利用はできない。そこで市は今夏、市審議会に諮問したうえで、都市計画を変更。同広場の高さを7メートルまでとし、交番やトイレなどの空間を残しながら、立体利用に取り組む。土台の建設を含めて事業者を公募したうえで決定。ホテルは5階建てで100~150室を見込んでいる。

 関空では近年、アジア各都市と結ぶLCC(格安航空会社)の就航が相次ぐなどし、訪日客が急増。大阪市内の繁華街では、海外観光客があふれており、爆買いによる経済波及効果も大きくなっている。LCCは空港の着陸料が比較的安い深夜早朝に離着陸する便が多く、対岸にある泉佐野市のホテルの需要が高まっている。

 泉佐野市によると、市内には、宿泊施設は約20施設あるが、ホテル不足が深刻化。市内のホテルの客室稼働率は一昨年で平均83・5%、昨年も90%近い月が続いていた。このため、宿泊施設の予約も難しくなっており、海外の宿泊客の需要にこたえられていない。

 爆買いだけでなく、泉佐野市に宿泊したうえで、関空近くの自然が豊かな和歌山を訪れる外国人客も増えており、需要は今後も続くとみられている。

 こうした中、市は昨年、一般ホテルの進出のハードルになっていたラブホテル規制条例を改正したり、12月議会でホテル建設に最大1億円の奨励金を出す条例案を可決したりするなど、誘致施策を相次いで打ち出している。

 誘致を目指すホテルは中規模だが、市都市整備部の担当者は「泉佐野駅前は市内では一等地。その空間を使わないというのは『もったいない』という発想から、今回の取り組みは始まった。ホテル誘致が実現すれば地元商店の活性化も見込めるだろう」と期待している。