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北九州市がカンボジア水道事業を受注 初の海外入札成功

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北九州市がカンボジア水道事業を受注 初の海外入札成功

今年7月、北九州市内の下水処理施設を視察したカンボジアのフン・セン首相(中央)

 北九州市は、カンボジア北西部のシェムリアップ市に建設される上水道施設で、設計業務の受注に成功した。受注額は8億円。円借款を元にした海外の競争入札で、日本の自治体が受注に成功したのは初めてとなる。 (九州総局 奥原慎平)

 シェムリアップ市は、世界遺産の「アンコール遺跡」があり、年間300万人が集まるカンボジアでも有数の観光地だという。上水道施設が計画されているアンコールワット南地区は、1996年に3万7千人だった人口が、23万人に増加した。このため、既存の上水道施設だけでは水道供給能力が不足していた。

 カンボジアは上水道施設の増設を決め、2013年4月に施設設計業務の公募を実施。共同企業体(JV)や、フランスの大手水道管理企業など10社が応札したが、北九州市を含む3者のJVが受注した。

 新施設は、東南アジア最大の湖「トンレサップ湖」を水源に、1日あたり6万トンの水を供給する。既存施設に比べ、4倍以上となる。2017年6月ごろに着工する。

 北九州市は、1999年からカンボジアの首都プノンペンに職員を派遣し、水道システムや漏水対策などの技術移転を進めてきた。カンボジアだけでなく、ベトナムやインドネシアでもこうした水インフラの輸出に精力的に取り組んでいる。

 市上下水道局海外事業担当課長の木山聡氏は「技術の改良に取り組んだ結果、世界をリードしてきた水メジャーとも互角に渡り合えるようになった。エポックメイキングだ」と語った。