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水海道さくら病院が東日本豪雨被害から全面復旧

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水海道さくら病院が東日本豪雨被害から全面復旧

 東日本豪雨で深刻な浸水被害を受けた水海道さくら病院(常総市水海道森下町)が全面的に再開し、6日に「復旧内覧会」を開いた。同病院では9月10日の被災以来、独自の対策本部を設置し、インターネット上で寄付金を募るなど、新たな試みを行ってきた。あれから約3カ月。「奇跡の復興」に、内覧会に招かれた人たちからは感嘆の声が上がった。(上村茉由)

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 「全国の方々からの支援やメッセージでエネルギーをもらい、ここまでやってこれました。ありがとうございます」

 広井信理事長のあいさつで復旧内覧会は始まった。内覧会に招かれたのは寄付や支援をした個人や業者、近隣の医療機関の職員や地域住民ら。同病院の職員が、被災当時の写真を見せながら復旧の過程について説明した。

 自身も看護師という同市内守谷町の佐賀さおりさん(38)は「においもなく、とてもきれいになった。職員みんなが協力して頑張っていたのが分かった」と語り、ともに喜んだ。

 同病院は床上約140センチまで浸水し、地下1階と地上1階にあった調理室やボイラー設備、医療機器などが水没。被害総額は約8億2千万円に上った。その絶望的な状況で、職員らを奮い立たせるために広井理事長が掲げた目標ともいえるスローガンが「奇跡の復興」だった。

 同病院の経営企画室は復興資金を集めるため、9月28日からインターネット上で小口資金を募る「クラウドファンディング」を実施。2カ月間で目標の300万円を大きく超える504万円が寄付され、直接の寄付と合わせて約2千万円が寄せられた。院内には寄付者の名前が記された銘板が飾られている。寄付金は備品の購入や改修工事費に充てられる。

 人工透析器の利用者や入院患者は被災前の約8割だが、外来患者数は被災前までに戻っている。広井理事長はこう語る。

 「被災後、必死に駆け抜けてきて、ようやく一息というところ。やる気を新たにしたい」