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弁護士会・司法書士会・税理士会…被災者支援で「3士業」連携 長野

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弁護士会・司法書士会・税理士会…被災者支援で「3士業」連携 長野

 平成23年3月の県北部地震、昨年9月の御嶽山噴火災害、同11月の最大震度6弱を観測した県北部の地震など相次ぐ災害発生を受け、県弁護士会(高橋聖明会長)と県司法書士会(室賀真喜男会長)、関東信越税理士会県支部連合会(風間孝三会長)は3日、「県災害支援活動士業連絡会」を設立した。十分にそれぞれの機能を発揮できなかった過去の一連の災害を教訓に「発災直後の混乱時から被災者に寄り添った相談を連携して取り組めるよう平常時から態勢を整えていく」としている。

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 被災者支援へ「3士業」がタッグを組んだ。過去の災害において3団体は箇々に被災者に対する相談会を開いて支援を行ってきたが、昨年、きびすを接するように起きた大規模災害では発生直後からの連携した迅速な相談窓口のスタートが課題となったからだ。

 実際に県内での災害が相次ぐなか、損壊した住宅の相続や権利関係、ローンの処理、土地建物の登記、損壊判定への不満、税金の減免、補助金の適用など複合的に絡み合う相談事例が多く、それぞれの専門分野だけでは対応できないケースが増えている。また、3団体が個別に相談会を開くにあたり、災害への対応に追われる被災自治体に連絡調整の一部を委ねるなど余計な負担をかける要因にもなっていた。

 3団体はこれまで28年間にわたり年1回の連絡会を開いて情報を交換してきた。そのなかで災害時の連携のあり方も模索してきたが、役員ら執行部が毎年替わるなどの事情がからみ、なかなか実現に至らなかった。しかし昨年の災害頻発を受けて、連携組織の立ち上げの必要性を痛感したという。

 3団体はこの日、「専門的知識や経験を生かして法律・税務相談などの支援活動を行うことは共通の使命」とする設立趣意書に調印したうえで、相談者の秘密厳守など相談業務に関する覚書を交わして連絡会を発足させた。

 今後、各団体に災害対応の担当者を置き、災害に即応できるように日常的な連絡調整にあたるほか、今年度内に県との間で相談業務に関する協定を締結。実際の災害時に連携が必要な市町村との間でも協定を順次結んでいく。法務省長野地方法務局や県土地家屋調査士会など関係団体にも協力を働きかけていく方針だ。

 県庁で記者会見した3団体の会長らは「実際の災害ではワンストップで被災者を支援することが重要であり、画期的なことだ」と説明。「協力できる団体を広げ、さまざまな相談に対応できるように尽力し、被災者の生活再建を後押ししたい」と抱負を述べた。