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茨城・小貝川沿いが「水辺の道100選」に認定

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茨城・小貝川沿いが「水辺の道100選」に認定

 豊田堰(せき)、岡堰、福岡堰を巡る小貝川の堤防上の道が「新日本歩く道紀行100選シリーズ」の「水辺の道100選」に認定された。常総、つくばみらい、守谷、取手の4市にまたがる全長38・5キロの道で、周辺には見どころも多い。鬼怒川の堤防決壊で甚大な被害を受けた常総市だが、悠々と流れる河川と豊かな自然は市の魅力の一つ。今回の認定は復興の足がかりにもなりそうだ。(上村茉由)

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 「新日本歩く道紀行100選」は、日本商工会議所や日本ウオーキング協会などでつくる選考委員会が、全国から募集した道を認定するもので、名誉顧問は石原信雄元官房副長官。

 4市がつくる常総地方観光促進協議会が「水辺の道100選」に応募した。道の名前は「関東平野の米どころ 小貝川・関東三大堰を巡る歴史ウオーキング」。JR常磐線取手駅を起点とし、「関東三大堰」と呼ばれる豊田堰、岡堰、福岡堰を回るコースだ。

 堰とは川をせき止めて水位を上げ、取水や流水量の調節などを行うための建造物で、高さが15メートル以上のものはダムと呼ばれる。三大堰は江戸時代、幕府の名を受けた関東代官、伊奈忠治によって築かれた。

 周辺には小貝川フラワーカナル(取手市)や福岡堰の桜並木(つくばみらい市北山)など花の名所のほか、江戸時代に樺太を探検した間宮林蔵の墓(つくばみらい市上平柳)、徳川家康の孫、千姫ゆかりの弘経寺(常総市豊岡町甲)などの歴史的名所もある。

 選考委員会事務局は「被災後も安全性には問題ないと判断した。これを機会に、道沿いの地域がさらに発展してもらえればうれしい」としている。

 常総市商工観光課の土井義行課長は「復興に向けて大変なときだが、せっかく選ばれたのだし、小貝川も鬼怒川も水害を引き起こすばかりではないと伝えたい」と語る。常総地方観光促進協議会は被災地の復旧作業が落ち着くのを待って、来年度以降、PRに力を注ぐ考えだ。

 関東平野の米どころの発展は、河川を抜きに語ることはできない。ただ、河川の恩恵にあずかる一方で、時にその強大な力に屈してきたのも事実。三大堰を見て回ることで、当時の人々が治水と米の増産にかけた熱い思いをうかがい知ることができそうだ。