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肥料業者、偽装「3年前からあった」 秋田県警、事実確認へ

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肥料業者、偽装「3年前からあった」 秋田県警、事実確認へ

 全国農業協同組合連合会(JA全農)が販売した有機肥料の原料が偽装されていたことが明らかになり、問題の肥料を製造した秋田市の太平物産の伊藤茂美常務が6日、報道陣の取材に応じた。伊藤氏は偽装を知っていながら是正できなかったと事実を認め、「自分が工場長を務めていた3年前からあった」と説明した。

 伊藤氏は平成24年4月から今年3月まで秋田工場(秋田市)の工場長を務めており、少なくとも当時から偽装があったことを認めた。また、「全国に4つあるすべての工場で大なり小なり偽装はあった」と話し、青森工場(青森市)、関東工場(茨城県阿見町)、渋川工場(群馬県渋川市)でも偽装があったとした。偽装を始めた時期については明言を避けた。

 秋田県警は不正競争防止法違反(虚偽表示)容疑やJA全農に対する詐欺容疑にあたるかどうか、太平物産から事情を聴くなどして事実確認を進める。

 JA全農は太平物産が製造し、宮城を除く東北各県や関東など東日本の計11県で販売した肥料約1万トンを回収すると発表している。太平物産の肥料を使用して栽培した農産物を「有機農産物」「特別栽培農産物」と表示して販売した場合は虚偽表示になる恐れがあり、各地の農家に影響が広がりそうだ。

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 ■カタログ販売中止

 消費者サイドにも影響が出始めている。日本郵便は同日、「秋田県産の特別栽培米あきたこまち(JA秋田やまもと限定)」のカタログ販売を中止すると発表。注文済みの人には別の特別栽培米を送る。宮城県内でも、みやぎ生協(仙台市)の店頭で、有機肥料を使った特別栽培米として販売されていた「COOP発芽米あきたこまち」で偽装肥料が使用されていた。

 4日、このコメを開発した日本生活協同組合連合会(東京都)から同生協に偽装に関する情報が寄せられ、同日中に店頭から該当商品を撤去し始めた。担当者は「安全に問題はないということだが、消費者の方々に心配をおかけして申し訳ない」と話している。