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電話詐欺、最悪ペースで増加 新手の「娘」「女性職員」に注意を 山梨

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電話詐欺、最悪ペースで増加 新手の「娘」「女性職員」に注意を 山梨

 県警は、平成27年1~10月に県内で確認された電話詐欺(特殊詐欺)の被害が計74件、被害総額2億947万円に達したと発表した。「過去最悪」だった前年件数(1年間で72件)をすでに抜いており、被害総額(同2億5088億円)にも迫る勢いだ。県警は10月に全国一斉で実施した取り締まりと予防活動の「強化推進月間」を今月末まで延期した。

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 表は県警が公表した74件の県内被害の実態と分析だ(%の数字は小数点以下を四捨五入したため、総計が100%にならないものもある)。

 被害者の特徴を分析すると、4人のうち3人以上が女性で、8割が65歳以上の高齢者だった。だまされ方を見ると、電話で子供などに成りすます「オレオレ詐欺」が半数を占めている。

 次いで、役所など公的機関を装って「還付金が受け取れる」と金融機関などに誘い出し、巧みに現金を振り込ませる還付金詐欺が3割近くに達した。

 県警によると、最近目立ってきたのが女による電話だ。「わたしだけど…」と“娘”を名乗る「わたし、わたし詐欺」や、女の声で「市役所福祉課の担当」などと騙(かた)るという。未遂も含め11件が確認された。

 女性の声で安心させ、福祉担当などの肩書に高齢者が親近感や信頼感をおぼえる心理を悪用しており、県警は「“娘”や“女性職員”の電話には特に気をつけて」(捜査2課)と警戒を呼びかけている。

 現金をだまし取る方法の大半は、「振り込め」や子供の代理人などを装う「手渡し」。このほか、現金やコンビニエンスストアで売られているプリぺードカードを、郵便や宅配便で私書箱に大量に送らせる手口も1割近くあった。さらに、「アポ電」と呼ばれる不信電話も、10月末までに1543件(前年同期比623件増)確認されている。

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 ■県警が初アンケート 95%「被害遭わない自信あった」

 県警は、電話詐欺で7月末から約3カ月間に被害に遭った被害者に初のアンケートを行い、20人から得た回答を公表した。

 電話詐欺については、全員が「知っていた」と解答。このうち65%は「良く知っていた」と答えた。さらに「被害に遭わない自信があったか」との質問には、95%が「自信があった(『とてもあった』『少しあった』を含む)」と答えた。

 その理由は「新聞やテレビで手口を知っていた」「まさか自分が被害に遭うと思わなかった」「息子や孫の声を聞き間違うはずがない」などだった。

 ただ、実際に被害を受けた電話については、70%が「詐欺の可能性を全く考えなかった」と答えており、巧妙な手口が被害者の“自信”を上回っている実態が浮き彫りになった。

 県警は「電話が鳴ったら詐欺の可能性を疑い、緊張感を持って出てほしい。お金の話が出るなど不信を感じたら110番通報を」と呼びかけている。