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【ゆるキャラのキツイ現実(下)】試されるサブカル「ゆるキャラ」 イベント分裂、人気に明暗も

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【ゆるキャラのキツイ現実(下)】
試されるサブカル「ゆるキャラ」 イベント分裂、人気に明暗も

マスコットキャラクター集合のギネス記録を更新した平成25年の「ゆるキャラさみっとin羽生」(羽生市提供)

 自治体のイベントでゆるキャラは定番になり、「知事の横にいないと何か変だな、というぐらい定着している」と笑うのは埼玉大名誉教授の水野博介さん(コミュニケーション論)。「日本のサブカルチャーとして認知されている。羽生市の『さみっと』のように来場者が40万人を超えれば、既に一つの文化を担っている」と語る。

 太鼓判を押された羽生市の「世界キャラクターさみっとin羽生」だが、今年の大会の運営を担う同市キャラクター推進室の担当者には悩みがある。

 「さみっとは例年この時期にやっているのに、なんで同じ日に…」

 さみっとが開かれる11月21、22両日に、ゆるキャラ人気日本一を決める「ゆるキャラグランプリ」(21~23日)が浜松市で行われることが決まったからだ。

元は一体だった

 2つのイベントは、元は一体だった。発端は平成22年、羽生市がイメージキャラクター7体による「ムジナもんと仲間たち」を使ってまちおこししようと、同さみっとの前身「ゆるキャラさみっと」を開催したこと。ブームの波に乗って来場者はうなぎのぼりで、人口5万人余りの同市に昨年は第1回の約8倍となる41万人が来場した。

 22年に始まったグランプリは、この盛り上がりに乗る形で23~25年、順位の発表や表彰式をさみっと内で行っていた。ところが昨年、グランプリの実行委員会側が「全国各地でイベントを展開したい」として他県での開催に切り替えた。

 日程重複で懸念されたのは参加団体の減少だ。参加キャラ数は25年の452体が最多で、昨年は430体。今年は20日時点で約400体と少なからず影響が出ている。浜松市は「天候や集客率を考えた結果の日程だった」と説明し、「ずらせればよかったのだが、他にちょうど良い日がなかった。羽生市には申し訳ない」。一方の羽生市は「お互いを盛り上げるため、ずらすこともできたはずなのに」と、互いの担当者の言い分はすれ違う。