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森山未來さん、10日から太宰小説基にダンスパフォーマンス 横浜

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森山未來さん、10日から太宰小説基にダンスパフォーマンス 横浜

 映画館だった建物を再利用した「横浜・HONMOKU AREA-2」(横浜市中区)で10~12日、俳優でダンサーの森山未來さん(31)が太宰治の小説「駈込み訴え」を土台に企画し、自身も出演するダンスパフォーマンス「JUDAS,CHRIST WITH SOY」が上演される。市内で記者会見した森山さんは「昔から舞台化したかった作品。本牧は異文化を吸収してきた匂いが色濃く残る空間で、どう影響するかが楽しみ」と意気込みを語った。 (岩崎雅子)

 森山さんは、平成16年に映画「世界の中心で、愛をさけぶ」で主人公の高校生時代を演じ、日本アカデミー賞で優秀助演男優賞を受賞。23年には映画「モテキ」で主演するなど、演技派俳優として知られる。

 一方で、5歳からダンスを始めた実力派ダンサーとしての一面もあり、25年10月から1年間、文化庁の文化交流使として単身イスラエルに渡り、現地のダンスカンパニーを拠点に活動していた。

 今作は、滞在中にイスラエルのダンサー、エラ・ホチルドさんとの交流から誕生した作品で、ダンスに打ち込んだ1年を経て、新たな活躍が期待される森山さんを堪能できる機会となっている。

 土台となった「駈込み訴え」は、イエス・キリストを銀貨30枚で裏切ったとされるユダとイエスとの複雑な関係を、ユダの独白という形で描いた小説。

 森山さんは学生時代に同作品を読み、「憎しみも愛情も、傾ける感情の形としては変わらないと分かった。世界に対して持っている感情の認識を改めさせられた」といい、20歳の頃から舞台化を考えていたという。

 太宰治の文章を用いながら、主に森山さんとホチルドさん、2人のダンスによって構成。「彼女はイスラエル人で僕は日本人。男と女。キャリアも言語も文化も違う」(森山さん)という2人が、自分の考えを伝え合おうとする姿から、「違うからこそ通じ合ったり、分かり合っているようで分かり合っていない」(同)人間の感情を表現していく。

 森山さんとともに会見したホチルドさんは「2人それぞれの(小説への)解釈が点としてあり、点と点を合わせていくことが、この作品を制作することだった」と話し、2人の踊りによる対話は、「駈込み訴え」を予期しない解釈へと導いていく。

 2014(平成26)年9月にイスラエルのテルアビブで初演され、今年7月には愛媛県の内子座で再演、連日立ち見であふれた。本牧での公演は、新たに音楽に蓮沼執太さんを迎えて再編されており、森山さんは「旧映画館という場所を生かし、(ホチルドさん、蓮沼さんと)3人でセッションする中で作品が更新されていくのを感じている」と話している。

 入場整理番号付き自由席は前売り4千円、当日4500円。購入はチケットカンフェティ(http://confetti-web.com/judas)から。問い合わせは、横浜アーツフェスティバル実行委員会事務局(電)045・663・1365。