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海老名市に全国2例目、“ツタヤ図書館”きょう改装オープン 選書で混乱も 神奈川

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海老名市に全国2例目、“ツタヤ図書館”きょう改装オープン 選書で混乱も 神奈川

 海老名市立中央図書館が1日、リニューアルオープンする。レンタル大手「TSUTAYA(ツタヤ)」を展開する「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)」(東京)などが指定管理者となって運営に当たり、「多様性と可能性を育む図書館」を目指す。CCCが携わる図書館は佐賀県武雄市に次いで2例目だが、同市で住民ニーズの低い本が購入された選書状況が問題視され、海老名市でも開館直前に選書をやり直す一幕があった。(古川有希)

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 ■至れり尽くせり

 30日に報道陣向けに行われた内覧会。館内に入るとまず目に飛び込むのは1階部分の大半を占める蔦谷書店の売り場だ。コーヒーチェーン「スターバックスコーヒー」におしゃれな家具が配置されたワーキングスペースもあり、いわゆる図書館のイメージとはかけ離れた空間が広がる。

 4階はもともとプラネタリウムだった場所を、「こどもとしょかん(キッズライブラリー)」専用階に。ほかにも、タブレット端末の貸し出しや無料でインターネットに接続できる「Wi-Fi」の提供など、至れり尽くせりのサービスがそろう。

 年中無休で、開館時間は午前9時~午後9時、改修前より閉館時間を2時間繰り下げた。蔵書約31万冊のうち約20万冊は開架で、席数は屋外のテラス席を含めると改修前の約3・6倍となる428席に増えた。

 大規模改修にかかった費用は約9億円。CCCと図書館流通センター(TRC、東京)の2社を指定管理者とし、図書館の運営を任せている。

 ■“不適正本”排除

 CCCは武雄市の公立図書館をカフェ併設の“ツタヤ図書館”に生まれ変わらせて来館者を大幅に増やしたが、追加購入した約1万冊が全て中古本だったことが判明した。

 9月の海老名市議会でも、CCCが提出した約8300冊の追加購入予定リストに、眼鏡拭きやシリコン鍋などの付録が付いたムック本、女性の入れ墨ファッションを取り上げた本が含まれているとして、「公立の図書館にふさわしくない」などと懸念の声が上がっていた。

 これを受け、海老名市はリスト見直しに着手し、“不適正”と見なした本をリストから排除。当初のリストから1千冊以上少ない7161冊を購入したが、一部は発注が直前になったためリニューアルに間に合わなかった。

 同図書館館長を務めるCCCの高橋聡氏(43)は「書店での販売実績を加味し、多くの人に利用していただきたいという観点でリストを提出した」と説明。

 内覧会に先立って会見した内野優市長は「市民に疑念や不信がないように対応することが使命だ」と述べ、「図書館が新しい文化の拠点、市民が憩える場所となることを望む」と強調した。