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「犬の介護も人と同じ」 20日から動物愛護週間

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「犬の介護も人と同じ」 20日から動物愛護週間

 ■四日市「ワンワンハートSAKURA」一色さん、環境づくりに力注ぐ

 20日から26日は動物愛護週間。四日市市桜町で犬の介護施設「ワンワンハートSAKURA」を開く一色猪佐子代表(68)は介護が必要な老犬などが気持ちよく過ごせる環境づくりに気を配っている。

 施設では、寝たきりや認知症、目が見えないといった13歳から16歳の老犬を介護。飼い主が仕事などで世話ができないときに長期や短期で預かるほか、飼い主が亡くなってしまったりしたことなどから、遠方の家族に代わって一生涯預っている犬もいる。

 「犬の介護も人と同じ」と一色さん。寝たきりの犬には体位交換やおむつの交換、食事の介助が必要。認知症の犬は一方向にぐるぐる歩くため円形のサークルを夫の哲夫さん(67)が手作り。適度に運動をさせると、夜鳴きはほとんどしないそうだ。

 在宅介護のヘルパーとして15年のキャリアを持つ一色さん。長年自宅で犬猫を飼っている経験から、ペットも介護が必要になると考え、昨年4月同施設を開いた。その半年後「ペット介護士」の資格も取得。「介護に疲れたら施設を頼ったりして、家族同様の犬の命を最期まで見届けてあげてほしい」と語る。

 哲夫さんも仕事の傍ら、犬に適した歩行器などの補助具を手作りしている。昨年6月、同施設に後ろ脚が不自由な17歳の老犬が預けられた。飼い主から「市販の歩行器は嫌がる」と聞いた哲夫さんは、「何とかして歩かせたい」と第1号を製作。犬に着けたところ喜んで歩き、皆で涙ぐみながら拍手喝采(かっさい)したそうだ。

 哲夫さんの歩行器は、犬に負担がかからないようにアルミ製で軽く、ハーネスで首や胴を支えたもの。体を採寸し、仮合わせをして調整も。材料費のみで製作している。

 8月中旬、同市笹川の大平悦子さんが愛犬の「ロン」(雄、13歳)を連れて相談に訪れた。昨秋ごろからロンの右後ろ脚の神経が指先からまひして、脚を引きずっているのだという。擦れて傷ができるのでテーピングが欠かせないそうだ。

 2週間後、完成した歩行器がロンに着けられた。早速ロンは耳を立て目を輝かせながら、軽快に周囲のにおいを嗅いで回った。哲夫さんは「犬の気持ちになって設計している。歩いてくれると作ったかいがあるね」と満足そうに目を細めていた。

 一方、動物愛護週間に合わせ、伊賀市西湯舟の伊賀の里モクモク手づくりファームで26日午前10時から、県主催の「動物愛護デーinモクモク」が開かれる。

 「人が動物からさまざまな恩恵を受けて生きていることを知り、動物に感謝し、命を尊ぶ心を育てる」きっかけにと、2年前から実施している。

 当日は、聴診器を使って人間と動物の心音を聞き比べる「動物愛護教室」や、白衣を着て獣医師の仕事を体験する「動物のお医者さん体験」、獣医師にペットの健康や犬のしつけの相談もできる。

 また、ペットが迷子になったときに飼い主がわかるようにプラ板の名札を作る「オリジナル名札作り」(参加費100円)や、恩恵を受けてきた動物に感謝を込め折り紙を折る「千羽鶴をつくろう」なども企画している。

 催しへの参加は自由だが、同ファームへの入園料500円(大人、子供とも)が必要。ペット同伴での来園はできない。