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秋祭り前にだんじり84年ぶり新調 堺市西区の大鳥区

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秋祭り前にだんじり84年ぶり新調 堺市西区の大鳥区

 堺市西区の鳳小学校区旧大鳥村(大鳥区=鳳北町と鳳中町の一部)で84年ぶりに地車(だんじり)が新調された。10月2~4日に行われる今年の秋祭りを前に、大鳥大社(美波比神社)で入魂式、鳳小学校で記念式典が行われ、大勢の住民が新調を祝った。

 大鳥大社のだんじり祭りは安土桃山時代の文禄元(1592)年に始まり、だんじり祭りの発祥ともいわれている。大鳥区を含む10台の地車が夜も提灯(ちょうちん)をともして疾走するのが特徴で、堺のだんじり祭りでは最も多くの観客が訪れる。

 大鳥区の前の地車は昭和6年に堺では初めて担い棒がない「下(しも)地車」(岸和田型)で新調されたが、老朽化に伴う修理が度重なり、平成8年から新調の準備を進めてきた。

 新調にあたっては1億6千万円を超える寄付が集まり、本体、太鼓をはじめ、鳴り物や町名旗、保管小屋、法被のデザインまですべて一新した。

 新たな地車は樹齢350年の直径2メートル、長さ10メートルなどのケヤキ2本を使い、岸和田市の工務店と彫刻工芸の職人が約4年をかけて製作した。

 走りながら角を曲がる「やり回し」がしやすいよう本体の大型化、低重心化を図ったほか、豊臣軍記や大坂の陣など戦記の武者や神話の場面を彫刻で表現し、大鳥大社にちなんだ鳳凰(ほうおう)を随所にあしらった。

 地元の新調委員の一人、中野稔さん(73)は「立派な地車が新調できたことを誇りに、今後100年にわたって地域の財産、文化として大切に伝えていきたい」と話した。