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ぶどう産地を新商品で活性化 大阪・交野の農家がビネガーとシロップ発売

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ぶどう産地を新商品で活性化 大阪・交野の農家がビネガーとシロップ発売

 全国でも上位の収穫量を誇る大阪府内のブドウ。だが、高齢化や生産減などの問題にも直面している。そんな中、生産地の交野市神宮寺(じんぐうじ)にあるブドウ農家「田中ぶどう園」が、特産品の「神宮寺ぶどう」を使ったビネガー(洋風の酢)とシロップを発売した。同園の直売所での夏季限定販売だが、新商品開発で市場や産地の活性化をねらう。

 府によると、府内はブドウ栽培が盛んで、交野市や柏原市などが主な産地。交野市神宮寺地区では、昭和20年代からブドウ栽培を行っており、50年代ごろまで京阪神などで高い人気を獲得した。しかし、生産者の高齢化などで、耕地面積や出荷量が減少。同地区では、ブドウ農家は50年代は26軒あったが、現在は十数軒に減っている。

 こうした中、「田中ぶどう園」は、ブドウそのものを収穫、販売するだけでなく、加工品をつくれないか検討。加工品なら、長期の保存が可能で、夏のシーズン以外でも出荷できることから、ブドウのビネガーやシロップをつくっている堺市の果物加工業者と協力。約1年間の試行錯誤の末、ノウハウを学び、さわやかな酸っぱさのビネガーと、あっさりとした甘みのあるシロップを開発した。いずれも合成着色料や保存料は使用していない。

 ビネガーは料理のほか、炭酸水や牛乳で割ってソフトドリンクにも使える。シロップはヨーグルトやかき氷にかけるなど、幅広い用途で楽しめる。

 田中ぶどう園で生産している「デラウエア」と黒ブドウの一種の「ピオーネ」それぞれでビネガーとシロップを製造し、計4商品。名称を「ぶどう酢(ビネガー)」、「ぶどう甘(シロップ)」とした。いずれも200ミリリットル入り瓶1本1200円で、計480本を「田中ぶどう園」の直売所で限定販売している。

 田中ぶどう園は3世代にわたってブドウを生産し続けており、「生駒山系の麓に広がるブドウ畑を交野の原風景として残していくためにも新商品を広めていきたい」と意欲を見せる。問い合わせは同園(電)072・893・0915。