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【群馬知事選】大沢氏3選 強固な組織力で圧勝 投票率31・36%、過去最低

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【群馬知事選】
大沢氏3選 強固な組織力で圧勝 投票率31・36%、過去最低

 5日に投開票が行われた知事選は、無所属現職の大沢正明氏(69)=自民、公明推薦=が強固な組織力を背景に県内全域で支持を集め、無所属新人の元中学教諭、萩原貞夫氏(66)=共産推薦=を破り、3選を果たした。投票率は、懸念された30%割れこそ回避したが、前回の36・62%を下回る31・36%で、過去最低を更新。投票率の低下には歯止めがかからなかった。

 大沢氏は「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界文化遺産登録や八ツ場ダム(長野原町)の本体着工など、2期8年の実績を掲げる選挙戦を展開した。

 萩原氏は集団的自衛権の行使容認を含む安全保障関連法案を「戦争立法」と批判し、「安倍晋三政権の暴走政治に群馬からストップをかける」などと主張し、対決姿勢を鮮明にした。

 だが、知事選では高崎競馬場跡地のコンベンション施設整備計画をめぐる賛否以外に目立った争点はみられず、事実上は大沢県政に対する“信任投票”の形となった。

 前回に続き、無所属で立候補した大沢氏は、40以上の団体から支持・推薦を取り付けたほか、無所属を含め7割を超える県議が支援。民主党が独自候補の擁立を断念し自主投票を決める中、同党の支持母体の連合群馬も大沢氏を支持するなど厚い保守地盤と圧倒的な組織力を背景に終始、選挙戦を優位に進めた。

 萩原氏は県内全域で街頭演説を実施するなど“空中戦”を展開、浮動票の取り込みを図ったが、期待した投票率アップにはつながらなかった。

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 ◆「県民目線で県政運営」大沢氏

 午後8時過ぎ、「当選確実」の吉報が前橋市野中町の大沢氏の選挙事務所に届くと、集まった支持者から一斉に歓声が上がった。

 大沢氏は「多くの県民の負託に応えられるよう、県民目線で県政運営をしていきたい」と抱負を述べた。

 懸念されていた投票率の低下については「選挙期間中、それぞれの市町村に入れるのは1回か2回。伝えきれない部分もあり、難しい選挙戦だということを改めて感じた」と話した。

 萩原氏と賛否が割れた高崎競馬場跡地のコンベンション施設整備計画については「現在、基本計画の改定作業を進めている。できることなら(2020年の東京)五輪に間に合うように施設の完成を目指したい」とした。

 選挙事務所に投票率が31・36%だったことが伝わると、ほっとした様子で「県民の皆さまのおかげ」と一言。

 選対幹事長の織田沢俊幸県議は「目標は35%だったが、30%を超えてよかった。3期目が集大成という思いで県議会も尽力していく」と話した。

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 ◆「残念、申し訳ない」萩原氏

 午後8時過ぎ、テレビなどで「大沢氏当確」の一報が伝わると、前橋市城東町の萩原氏の選挙事務所では、集まった支持者らが肩を落とし、残念そうな表情を見せた。事務所に姿を見せた萩原氏は「結果は残念で、本気で萩原知事になってほしいと一票を投じてくれた人たちには申し訳ない」などと述べた。

 教員時代、経済的に貧しい家庭を目の当たりにした経験を持ち、政治を変えて救いたいとの思いから、県民の安心安全な暮らしの実現を公約に掲げた。

 知事選では、高崎競馬場跡地のコンベンション施設整備計画について反対の姿勢を鮮明にし、大沢県政の税金の使い道を批判。給食費無料化や介護施設増設など、県民の暮らしに直接結びつく税金の使い道をアピール。共産党支持層らを中心に強固な支持を集めたが、無党派層には十分に浸透しなかった。

 それでも萩原氏は「公約が間違っているとは思っていない。これからも公約実現のために活動していく」と述べ、今後の政治活動に意欲を示した。

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 ◇群馬県知事選

 開票終了

 当  359074 大沢 正明 無現 【自】【公】

    129990 萩原 貞夫 無新 【共】

 大沢(おおさわ) 正明(まさあき) 69 〔3〕

 知事(県会議長・尾島町会議長・会社役員・海上自衛官)慶大