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道の駅、ネットワーク化で地域振興 商品共同開発で一体感 限定お茶パン18日発売

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道の駅、ネットワーク化で地域振興 商品共同開発で一体感 限定お茶パン18日発売

間もなく発売される「茶の道の駅ぱん」

 地元産品の直売などで人気を集める「道の駅」をネットワーク化し、九州全体の振興に生かそうという動きが進んでいる。道の駅は20年間で6倍にも増加し、商品だけでなく、地域情報発信の場として存在感を高める。一般社団法人「九州沖縄道の駅ネットワーク」(小野善隆代表理事)は、共同商品の開発・販売などを通じて、道の駅間の交流を深める構えだ。(九州総局 村上智博)

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 大分県佐伯市で2、3日、九州・沖縄の「道の駅」の駅長ら約140人が集まり、連絡会総会が開かれた。九州特産のお茶を練り込んだパンが配られ、出席者からは「おいしい」と声が上がった。6月に完成したばかりのオリジナルパン「茶の道の駅ぱん」(税込み230円)は、九州各県の約50カ所の「道の駅」で今月18日に発売される。

 パンは、同ネットワークが「道の駅が一丸となって、売り出せる商品を作ろう」と、開発を進めた。

 パン生地に福岡の八女茶や鹿児島の知覧茶など、九州各地の茶葉を粉末状にし、練り込んだ。中には粒あんと、阿蘇のジャージー牛乳で作ったホイップクリームが入っている。製造はリョーユーパン(福岡県大野城市)が担う。

 九州はお茶所だ。公益社団法人「日本茶業中央会」(東京)によると、九州7県の粗茶の生産量(平成26年)は鹿児島県の2万4600トンを筆頭に、7県で計3万4508トンに達している。これは全国(8万3500トン)の4割にもあたる。パンを通じて、九州の茶をアピールしようという狙いもある。

 こうした商品の共同開発は4年前に始まった。当時、九州・沖縄の道の駅は100カ所を超えていた。

 各地の道の駅は、ライバル同士であり、独自に運営しているが、協力によって、道の駅の知名度向上、さらに地域振興を進めようという考えが生じていた。

 同ネットワークはまず、共同商品の開発に取り組み始めた。第一弾として、九州名産の茶葉を1本にブレンドしたペットボトル茶「茶の道の駅」(1本500ミリリットル、税込み130円)を開発し、25年12月から約60カ所の道の駅で販売を始めた。昨年は12万本売れた。

 今回の「茶の道の駅ぱん」は共同商品の第2弾だ。

 同ネットワークが運営し、道の駅の相互連絡を担う九州・沖縄「道の駅」連絡会の松尾孝一事務局長(64)は「今後は九州独自のメロンパンなどを作りたい。道の駅の売り上げ増だけでなく、九州産のメロンなど農作物そのものの市場価値を高めたい」と意気込んでいる。

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【用語解説】道の駅

 一般道路に設置される休憩施設。国土交通省が平成5年に登録制度を始めた。利用者が24時間無料で使える駐車場やトイレを備えることが登録の条件で、農林水産物の販売や観光など、地域の個性を生かした多様なサービスを提供している。制度が始まった5年度には、全国で103駅が登録した。27年4月現在は全国に1059駅ある。

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