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プレミアム商品券、千葉県内全54市町村が発行 売れ行きには明暗

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プレミアム商品券、千葉県内全54市町村が発行 売れ行きには明暗

 政府が掲げる「地方創生」の目玉施策とされるプレミアム(割増金)付き商品券が、県内では54市町村全てで販売される(販売済みを含む)ことが分かった。商品券は国や県の交付金を原資に20~40%のプレミアムを付けるもので、各市町村は子育て世帯に優先販売を行ったり、用途を限定したりと、さまざまな特色を出して地元活性化を図るが、大人気の地域が出る一方で売れ残る地域もみられており、明暗が分かれている。(山本浩輔、林修太郎、中辻健太郎)

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 ◆防災無線でPR

 プレミアム率を20%に設定した千葉市は5月、市内全戸に応募はがきを同封したダイレクトメールを送付。通常の紙タイプは1セット1万円で24万セットを準備したが、応募は74万5812件に及び、入手の倍率は3・1倍を超えた。

 購入権当選者への販売会場には、開設された19日から多くの市民が笑顔で詰めかけている。中央区の看護師、大平弘子さん(59)は家族分も含めて15万円分(額面18万円)を購入。「プレミアム分で家電を買い替えたい。少し高級なケーキやお総菜でも買って帰ろうかな、という気にもなりますね」

 昨夏、同様の商品券が販売された際は完売まで1カ月を要した一宮町は、周囲の町や村とともに県内最大となる40%のプレミアム付き商品券を販売した。

 防災無線で広報するなど、徹底したアピール活動も行った結果、今月20日から販売した計4千セットはすぐに完売した。同町は「昨年は使用できる店舗が少ないとの指摘があった。今回は職員が店舗を訪問するなどして交渉し、2倍の約200店に増やした」と胸をはった。

 ◆「往復はがきは面倒」

 対照的に、千葉市を上回る30%のプレミアムで4万6千セット(1セット1万円)を用意した鎌ケ谷市では、約1万6千セットが売れ残った。応募には往復はがきの郵送が必要で、市には「手続きが面倒だ」といった声も寄せられていたという。

 各市の担当者らによると、販売所で先着順にすると遠くに住む人は不利となり、往復はがきで事前申し込み制にすると売れ行きが悪くなる傾向にあるといい、「広く募集して多く売ることと、平等に売ることの兼ね合いが難しい」と話している。

 鎌ケ谷市では、余った商品券を7月3日から販売所で先着販売することを急遽(きゅうきょ)決めた。同市では、1セットの額面1万3千円分のうち、大型店舗でも使える共通券が5千円分、中小店専用の券が8千円分となっており、このことも売れ行きに影響したとみられている。

 市の担当者は「『大型店舗で使える金額を増やしてほしい』といった意見もあるが、商品券全てを大型店舗で使えるようにすると、地域経済活性という趣旨からずれてしまう」と話した。中小店限定の券を混ぜるこうしたセットは他市でも多く見られており、プレミアム25%の八千代市でも同様に売れ残った。

 ◆「お祭り用」の券も

 市川市は通常の30%のプレミアムが付いた「市ローズ商品券」10万セットを27日から販売する。これを第1弾として、特色のある商品券を今後、計4種類発売する予定だ。

 第2弾は市内の祭りやイベントでのみ使用できる券で、1セット1千円で40%のプレミアムが付く。「スーパープレミアム商品券」と題した第3弾は1セット5万円で、同じく40%のプレミアムがつき7万円分使える。おつりが出ないにもかかわらず、2万円券3枚と1万円券1枚という強気の設定で、高額商品の購入を想定している。

 秋に予定されている第4弾は飲食店でのみ使用できる。市の担当者は「あまり前例のない商品券もあるが、人気が出るはずだ」と期待している。

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 ■今年度の県内市町村の商品券プレミアム率(カッコ内は市町村数)

 【40%】一宮、睦沢、長生、白子、長柄、長南(6)

 【30%】銚子、市川、松戸、野田、茂原、成田、佐倉、旭、柏、流山、我孫子、鎌ケ谷、君津、富津、浦安、四街道、八街、印西、白井、富里、匝瑳、山武、酒々井、栄、神崎、多古、東庄、九十九里、芝山、横芝光(30)

 【25%】船橋、習志野、八千代(3)

 【20%】千葉、館山、木更津、東金、勝浦、市原、鴨川、袖ケ浦、南房総、香取、いすみ、大網白里、大多喜、御宿、鋸南(15)

 ※県経済政策課まとめ