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「一代限りでも命を全うして」 入間の団体が野良猫の去勢費補助

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「一代限りでも命を全うして」 入間の団体が野良猫の去勢費補助

 野良猫を増やさないように避妊去勢手術の費用を補助する「101匹いるまさくらねこキャンペーン」が入間市で始まった。同市の動物愛護団体「いるまねこの会」が、同市在住のねこ写真家、平林佳代子さん(56)から寄付を受け主催する。14日は同市産業文化センターで開かれる「いるま環境フェア」に参加、平林さんが撮影した猫の写真展を開きアピールする。(石井豊)

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 県によると、犬猫の殺処分数は減少傾向にあり、昨年度は約2千匹で、その6割は子猫。避妊去勢手術をすることで、処分される猫は大幅に減るとみられる。

 平林さんは昨秋、「いるまのねこ2015年カレンダー」を1千部作成した。猫の避妊去勢手術への助成や啓発、里親探しを続けている同会に手術費用として収益の寄付を申し出て、同会も販売に協力。計約700部を売り上げ、実費を除く収益50万5千円が今回の手術費用となった。

 同会によると、猫の避妊去勢手術は1匹2万~3万円だが、趣旨に賛同した獣医師の協力で、同会は1匹6千円で手術できる動物病院を紹介している。キャンペーンでは寄付を原資に基金を設立、1匹に5千円分を補助し、101匹の猫がそれぞれ1千円の実費で手術が受けられるようにする。

 避妊去勢手術を受けた猫は証明として耳先をV字型にカット。桜の花びらに似た耳の形から「さくらねこ」と呼ばれる。手術を受けた野良猫は元の場所に戻され、繁殖することなく地域の中で一生を過ごす。

 補助対象は同市内や隣接地区に住む猫。野良猫はもちろん、飼い猫でも子供が野良猫になる可能性があるため、補助の対象になる。野良猫などを保護した同市の市民や事業所、自治会が同会に申し込み、1匹1千円分を負担。101匹に達した時点で終了する。

 同会はここ数年、年間180~200匹の避妊去勢手術にかかわっている。新井格副会長(52)は「生まれてきた以上は、野良猫でも、一代限りであっても命を全うしてほしい。地域に戻った猫の餌や糞(ふん)の始末は地域の人にも理解してもらえれば」と呼びかけている。猫の写真展「ぼくらいるまのさくらねこ」は同市内の猫の写真約30枚を展示。平林さんは「耳をカットした猫のことを知ってほしい」と訴えている。

 問い合わせは、キャンペーン受付専用電話(電)090・9156・4471。