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奈良公園、愛され135周年 「思い出」写真600枚

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奈良公園、愛され135周年 「思い出」写真600枚

 笑顔の家族写真やシカと一緒に写したクラスメートとの写真…。奈良公園(奈良市)が今年2月に開園135周年を迎えたのにあたり、県が募集した明治~昭和時代の公園周辺の写真が約600枚集まった。それぞれの時代を切り取った貴重な1枚1枚を前に、担当者は「奈良公園が昔から人々に愛されていたことを実感した」としている。

 写真は奈良公園の景観の移り変わりを分析し、今後の公園の保全や利活用に役立てるのが目的。県が2~3月にかけて募集した。

 写真は郵送やメールで送った人のほか、直接持ち込んできた人も。「亡き夫と結婚前に撮りました」、「母親が学生のときのクラス写真です」-など、当時の思い出や両親から伝え聞いた話を書いたメモをつけている人も多く、「1枚1枚に込められた思い出までいただいた気分。大切に活用したい」と担当者は話す。

 昭和38年に奈良公園で写された写真には、ゴミ箱をあさるシカの姿が。当時はまだ公園にゴミ箱が設置されていた時代で、シカに荒らされる被害があったことが分かる。

 このほか、大正15年に若草山で撮影された家族写真や、昭和29年に猿沢池で撮影された写真など、景観だけでなく、当時の人々の様子や時代の雰囲気を色濃く伝える写真が多く集まった。昭和38年に現在の近鉄奈良駅前で撮られた写真には、当時地上を走っていた電車の姿が写っている。

 県では提供された写真を参考に過去の景観をイメージして公園整備に生かすほか、パネル展示や写真集の作成、県のホームページでの公表も検討するという。