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横瀬町「山岳パトロールボランティア」安全登山へ目配り 埼玉

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横瀬町「山岳パトロールボランティア」安全登山へ目配り 埼玉

 秩父盆地を望む武甲山や今年3月に県指定名勝となった丸山など標高600~1000メートル級の山々が広がる横瀬町が、町内の一般登山者に声かけや道案内をする「山岳パトロールボランティア」を募集している。2日現在で町内外の34人が登録をしており、3日夕に腕章の引き渡し会を行う。同町は「腕章を付けた人を見かけたら気軽に声をかけて、横瀬の登山を楽しんで」と呼びかけている。(川峯千尋)

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 県警地域課によると、昨年発生した山岳遭難件数は、統計を取り始めた平成7年以降で過去最多となる69件で、死者は9人だった。「少しでも遭難事故を減らしたい」と、県警山岳救助隊の飯田雅彦副隊長が同町に山岳パトロールボランティアの募集を提案。飯田副隊長は「軽装だったり昼から登ろうとする登山者に安全指導をしてもらえれば、それだけで事故防止につながる」と意義を話す。

 年間5万人の登山客を受け入れる同町では「日本一歩きたくなる町」を目標に掲げており、3月には町内の主要登山道が閲覧できるスマートフォン向け無料アプリ「ブコーさん」(アンドロイドOS対応)を提供するなど観光客の誘致に力を入れている。一方で首都圏からの交通の便がよく、初心者向けの山が多いことから、道迷いやマナー違反も増加傾向にあった。

 4月から始めた募集の対象は「横瀬町内の登山が好きな人」。謝礼や保険加入はなく、年齢や登山歴は問わない。現時点で登山歴5~50年の50~70代が登録。登山道の崩落や道をふさぐ倒木などを発見した際も積極的に連絡してもらうことになっており、飯田副隊長は「行政や県警のパトロールでは把握しきれなかった危険箇所を早急に把握できる」と期待。活動日の指定などはなく「あくまで自分が登山をするときに周囲に目を配ってもらえればそれでいい」(同町振興課)という。

 引き渡し会では、同町のマスコットキャラ「ブコーさん」をあしらった腕章を交付する。同課は「不安があれば腕章をしたボランティアに声をかけて、都会では味わえないような自然豊かな横瀬町を堪能してほしい」と話している。

 ボランティア申し込みは横瀬町振興課(電)0494・25・0114。