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悪質な自転車運転ストップ 「講習義務化」改正道交法、6月1日から施行 埼玉

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悪質な自転車運転ストップ 「講習義務化」改正道交法、6月1日から施行 埼玉

 悪質な自転車運転者に対し、自転車運転者講習の義務化を盛り込んだ改正道路交通法が6月1日から施行される。昨年1年間の県内の自転車事故死傷者数9254人のうち、86・2%が自転車運転者に何らかの原因や違反があったとされ、自転車のマナー違反が悲惨な事故を招く原因になっている。県警は「違反を是正して安全に利用してほしい」と制度の周知徹底を図り、交通マナーの向上を呼びかけている。(川峯千尋)

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 今回の道交法改正では、信号無視や酒酔い運転、一時不停止などの14項目の危険行為で、3年以内に2回以上摘発された自転車運転者に県警本部での「自転車運転者講習」が命じられ、従わなかった場合には5万円以下の罰金となる。対象は刑事罰を科せられる14歳以上の運転者で、携帯電話のながら運転や傘さし運転、ブレーキのない自転車なども摘発の対象となっている。

 県内は平坦(へいたん)地が多いことや鉄道網の発達から自転車利用者が多く、100人当たりの自転車保有台数は平成20年に全国トップだった。その一方、県警交通企画課によると、県内で26年に発生した自転車乗用中の交通事故死者は31人で全国ワースト4位。自転車事故による負傷者数は年々減少しているものの、人身事故全体に占める構成率は約25%を推移しているという。

 県警は現行法下でも、悪質なマナー違反者には交通反則切符を交付し、軽微な違反者には「自転車レッドカード」を掲示。昨年は約50万件のカード交付があったが、あくまで指導・警告に過ぎず、罰金など刑事罰はなかった。

 講習は県警本部などでの受講が義務づけられ、受講手数料は1回5700円。カリキュラムは約3時間で、交通ルールの理解度を測る小テストの後、事故被害者の体験談や自転車に関わる交通ルールについて講義を聴き、最後に感想文を作成させるという。

 同課の荻野長武次席は「講習の義務化は悲惨な自転車事故を減らすため。運転者は車と同様、交通法規にのっとって安全運転を心がけて」と話している。