産経ニュース

トウキョウサンショウウオ減少 佐野高生徒ら本格調査

地方 地方

記事詳細

更新


トウキョウサンショウウオ減少 佐野高生徒ら本格調査

 絶滅の恐れのあるトウキョウサンショウウオについて、佐野高校(佐野市天神町)の科学部の生徒らが県南部で本格的な生息調査を行い、生息環境の変化から減少傾向であることが分かった。調査結果は平成28年度改定予定の県レッドリストに反映される見通しだ。

 トウキョウサンショウウオは主に関東周辺に生息する日本固有種で、体長約10センチ。湧き水のしみ出る丘陵地など人里近くに生息する。県内では佐野、栃木両市が生息数の約8割を占めるが、休耕田の増加による生息地の乾燥化、イノシシ被害などでその数を減らしており、県レッドリストで絶滅危惧II類に分類されている。

 栃木両生爬虫(はちゅう)類の会代表で、県レッドリスト調査員も務める同校の青柳育夫教諭(52)の指導で、科学部の生徒約10人が産卵期に当たる今年3月下旬~4月上旬、佐野、栃木両市の計132カ所を調査した。

 その結果、産卵が確認できたのは約半数の63カ所にとどまり、卵嚢(らんのう)数も約1900個で、12年前と比べて3分の2程度に減少。佐野市天然記念物の同市奈良渕町の生息地では約30年前と比べ、3分の1程度の卵嚢しか確認できず、三毳山(みかもやま)周辺でも以前と比べ生息地が減っている。科学部の3年、大家巧己部長(17)は「身近な側溝などに生息するケースもあったが、減少しているようだ」としている。

 今回の調査では、アカハライモリ、ツチガエルなども同様に絶滅の恐れのある両生類と確認された。青柳教諭は「サンショウウオの生息できる地域は自然豊かな証拠であり、保全に努める必要がある」と話している。(川岸等)