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「妥当」「一石投じた」 大阪都構想否決 区長ら反応さまざま 東京

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「妥当」「一石投じた」 大阪都構想否決 区長ら反応さまざま 東京

 「妥当な結果」「一石を投じた」-。大阪市を廃止し、5つの特別区を新設する「大阪都構想」は、住民投票の結果、否決された。東京23区の特別区の区長らの受け止めもさまざまだ。

 23区共通の課題解決を目的につくる「特別区長会」会長を務める荒川区の西川太一郎区長は18日、「自治を住民に近づけることは非常に重要。東京の特別区でも努力しているところ。大阪の自治が今後もよりよい方向へ進むことを願う」とコメントした。

 西川区長は12日に開かれた大阪維新の会の集会で、23区にはない児童相談所設置や保育所認可の権限が、特別区に認められている点を評価。「都構想の特別区は多くの権限が与えられる。実現すれば東京が大阪から学ぶときが来る」と、実現に期待していた。

 「妥当な結果」と受け止めるのは杉並区の田中良区長。「東京とは人口規模、財政力も大きく異なる大阪市と大阪府に都区制度を導入しても、かえって非効率を招く可能性が高くなると思っていた。今後とも基礎自治体優先の原則に立ち、区民福祉の向上に努める」という。

 大田区の松原忠義区長は「大阪市の自治制度は、市民自らが選択するところ」と結果への評価を避けた。ただ、現在も都区制度の財源配分などに議論が続いていることに「未完の課題について、都区双方による協議を継続しているところであり、区政、都政の発展のため、これを推進していく」と、都構想をめぐる議論が、都区制度について改めて検討する契機になったとの認識を示した。

 8期目に入った中央区の矢田美英区長は「大阪都構想が実現すれば、東京23区へも良い影響があったと思われ、(否決は)残念」とコメント。否決が23区に与える影響はないとしたが、「都とはさまざまな場で議論を重ねつつ連携、協力関係を築いており、今後もこうした姿勢で臨む」という。

 豊島区の高野之夫区長は「大都市の自治のあり方に、一石を投じたことは確か。住民に一番身近な自治体が、地域の自治の最終責任を担っていくことが地方分権の基本の姿と考えているが、東京の特別区制度に残された課題も多い」との認識だ。

 「われわれが望む内容がかなえられた制度」と都構想を評価していた中野区の田中大輔区長は、「(24行政区が5特別区に再編される案について)有権者は、帰属する自治体がなくなるかもしれないという思いのなかで、都構想の是非を選択した。結果を尊重したい」とコメントした。

 3選を果たしたばかりの足立区の近藤弥生区長は18日の記者懇談会で、「基本的には地域の方が決めること」と前置きしながら、「業務委託など、何とかしなくてはいけないという気概にシンパシーを感じていた。最終的には変化を恐れる人が多かったのでは」と感想を述べた。