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横浜市新庁舎建設費749億円 基本計画から133億円増

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横浜市新庁舎建設費749億円 基本計画から133億円増

 横浜市は15日、2020(平成32)年の東京五輪・パラリンピック前の完成を目指す新市庁舎(中区)の設計・建設費が749億円に達すると発表した。市が同日開会した市議会定例会に平成27年度補正予算案を提出した。

 今回の試算は、昨年3月に策定した基本計画から2回目の見直しとなり、基本計画時点からは約133億円の増額となった。今後も東日本大震災の復興需要や東京五輪・パラリンピック開催に伴う建設需要で建築資材や人件費の上昇が予測され、実際の建設費がさらに上積みされる可能性もあるという。

 市が昨年3月に策定した新市庁舎整備基本計画では、新市庁舎の設計・建設費を約616億円と試算。だが12月には標準建築費が平成25年秋から26年秋の1年間で1割以上上昇したことなどを根拠に、約667億円に引き上げていた。

 今回の設計・建設費引き上げ要因の内訳は、建築資材や人件費の上昇が40・9億円、新市庁舎の最寄り駅となる、みなとみらい線馬車道駅から屋根付き広場に直結するエレベーターを新設するなどの設備変更が18・4億円など。1平方メートル当たりの想定建設費単価は基本計画時の40万円から51万5千円まで引き上げられた。

 一方で、工事期間や移転時期などの見直しは、「人件費の上昇は高止まりの要素があり、五輪終了後の建設需要もそんなに落ち込まないと試算している」(市総務局)ことや、現在の庁舎分散や耐震性能不足といった課題解消を優先したため、行わなかったという。

 市議会では、今回の見直しについて「せっかく作るのだから設備面でも世界に発信できるものを作るべきだ」(自民市議)という意見に対し、「冷静に考えれば市庁舎と五輪は関係ない。五輪前の移転を死守する姿勢はおかしい」(維新市議)との指摘もあり、賛否をめぐり大きな議論となりそうだ。

 新市庁舎事業の今後のスケジュールは、10月に総合評価落札方式による入札を行い、11月に落札者を決定。29年夏頃に着工し、32年1月末に完成、同6月末からの供用開始を目指している。