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九電の瓜生社長続投へ 新たな戦略芽吹かせる時期

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九電の瓜生社長続投へ 新たな戦略芽吹かせる時期

 九州電力には課題が山積している。4年目に入る瓜生道明社長には、川内原発の早期再稼働はもちろん、平成28年からの電力小売り完全自由化を見据え、新たな経営戦略を芽吹かせることが求められる。

 東京電力福島第1原発事故以後、九電は保有する川内、玄海両原発が長期停止し、経営が揺らぐ。代替となる火力発電用の燃料費が膨らんでいるからだ。23年度から赤字決算が続き、30日に発表する26年度決算も、1150億円の最終赤字の見通しとなっている。

 九電を見る金融機関や監査法人の視線は、厳しさを増す。資金調達に苦労する様は「まさに破綻(はたん)ぎりぎり」(九電首脳)という状況だといえる。

 打開策は原発再稼働しかない。川内原発1号機は、再稼働の最終手続き「使用前検査」に入った。それでも、当初7月上旬再稼働としたスケジュールは、7月中旬にずれ込み、さらなる遅れも懸念される。川内2号機、そして玄海原発(佐賀県玄海町)3、4号機は、まったく見通せない。九電社内では「再稼働前のトップ交代は、投げ出しと同じことだ」との意見が主流となっていた。

 また電力業界は今後、自由化で同業者だけでなく、異業種の参入が相次ぐ。

 この大競争時代をどう勝ち抜くか。九電は30日、新たな経営計画として海外事業の強化などを発表する。瓜生氏には、この計画を絵に描いた餅に終わらせない実行力に加え、成長を継続するための後継者育成が課題となる。