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新潟の花街の歴史見て 昭和初期の芸妓置屋「川辰仲」公開

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新潟の花街の歴史見て 昭和初期の芸妓置屋「川辰仲」公開

 新潟市の繁華街、古町に昭和初期に建てられた芸妓(げいぎ)置屋「川辰仲(かわたつなか)」が公開されている。あちこちに女性らしい細やかな気配りがなされた日本家屋で、ここに住む中川滉子(ひろこ)さん(55)は「置屋が公開されるのは全国的にも珍しいのでは。新潟の花街の歴史を見てほしい」と話している。

 置屋とは芸妓を料亭などに派遣する芸能プロダクションのような仕事で、かつては多くの芸妓がそれぞれの置屋に所属していた。

 この建物は、もともと現在の三業会館(新潟市中央区西堀前通)近くにあった川辰仲の初代店主、中川タニさんが、昭和10年ごろ、懇意にしていた老舗料亭、鍋茶屋(同区東堀通)の前に建てた。

 人気芸妓のテイさんとヒメ子さんがタニさんの養子となり、川辰仲を支えた。平成9年にヒメ子さんが亡くなったころ、川辰仲は廃業したそうだ。中川さんがテイさんの養子となった後も、テイさんはこの家に住み続け、25年に亡くなった。

 木造2階建てで松や竹を多用した威圧感のない内装だ。また、くぎを使わず、木を組み合わせて造られている。

 2階は客間として使われた。4間(約7・3メートル)の杉板を天井から数センチ離して釣り下げ、隙間から藍色の裏板が見える「目透かし天井」になっていたり、ふすまの下部には着物の生地を貼ったりしている。他の部屋も欄間がなかったり、通常より細い畳べりが使われるといった洒脱に見せる配慮がなされている。一方で、四方とも正目の床柱を使うなど、目立たない所に費用がかかっている。「あくまで粋にこだわったようです」と中川さん。

 現在、中川さんは、アクセサリーを販売しながら内部を公開している。見学料は500円。公開は午前11時から午後6時。不定休で期間限定。予約制。予約と問い合わせは(電)080・5414・2778。