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山梨県と日本獣医生命科学大が連携 健康でおいしい肉生産

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山梨県と日本獣医生命科学大が連携 健康でおいしい肉生産

 畜産業の高度化を図る県は、動物の疾病蔓延(まんえん)防止や健康な家畜生産を研究する教育機関、日本獣医生命科学大(東京都武蔵野市)と22日、包括的研究教育協力に関する覚書を交わした。獣医学と家畜生産で共同研究を進め、成果の活用を図る。全国各地でブランド肉が生産される中、歴史を持つ大学の全面協力で食肉に高付加価値が生み出され、市場で優位になることなどが期待される。

 同大は明治14年開校。国内の獣医大としては最も古く、134年の歴史がある。平成4年には富士河口湖町富士ケ嶺に「富士アニマルファーム」、翌5年には同地に「富士セミナーハウス」を開設した。これが縁で22年度から同大客員研究員が県畜産試験場(中央市)で家畜の生産指導を行ってきた。今回の覚書締結では同大の知的資源をさらに活用するため、連携を明確化した。

 県庁で22日に行われた締結式で、後藤斎知事は「家畜の新品種研究で努力している県としては大学との連携で課題を解決できる。畜産の高度化とともに、家畜伝染病では対策と獣医手配も視野にプラス効果が大きい」とした。同大の池本卯典(しげのり)学長は「山梨はワインが世界のブランドになっている。地域の復活、活性にアイデアを出し、成果を上げたい」と語り、畜産品種の改良などに全面協力する姿勢を示した。

 覚書では、県職員の専門研修や学生の研修、実習に相互で協力し、食肉生産、家畜疾病対策で共同研究したうえで成果を地域で活用する。また県と同大で研究教育課題に関する情報交換と研究協力を実行するため「研究教育協力委員会」を組織するとしている。

 県内で生産されているブランド牛・豚・鳥に詳しい同大の研究員は「健康な家畜を育てることに加えて、家畜に与える餌によって肉内のビタミンB1を増やし、食品としての機能性を高めることや、肉質をおいしく改良することができる」と話し、同大の研究協力で産地間競争で優位に立つ産地育成が可能になるとしている。