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里山に山菜採りシーズン到来「誤食注意」 長野県、食中毒への周知徹底

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里山に山菜採りシーズン到来「誤食注意」 長野県、食中毒への周知徹底

 山菜採りの誤食に注意を-。木の葉が芽吹き、里山やその周辺などでは山菜採りの本格的なシーズンを迎えたが、県は山菜と間違えて有毒な植物を食べて食中毒を起こさないように注意を呼びかけている。県は飲食店や農産物直売所など約4千の食品事業者にメールで誤食への注意を促すほか、スーパーや大型店に啓発チラシなどを掲示して、有毒植物による食中毒防止のポイントについて周知を図っていく。

 県内は「山菜王国」として、身近な山野で採れる山菜を日常の食生活に取り入れる食文化が定着している一方で、山菜と誤って有毒成分を含む野草を食べたことによる食中毒も発生している。統計資料がある昭和51年から現在までに15件の誤食による食中毒が報告され、50人が入院したり、医療機関で治療を受けたりしている。

 過去に最も多い4件の食中毒が記録されているナス科のハシリドコロは、フキノトウやオオバギボウシの新芽と間違いやすく、嘔吐や下痢、幻覚などの症状に襲われる。

 日本三大有毒植物に挙げられるトリカブト(キンポウゲ科)は、ニリンソウやモミジガサ、ヨモギの新芽と間違えた食中毒事例が3件あるが、有毒成分が中枢神経に作用して死に至るケースもあることから、特に注意が必要だ。このほかにもオオバギボウシやギョウジャニンニクと誤りやすいユリ科のバイケイソウ、コバイケイソウを食べたことによる3件の食中毒が発生している。

 県食品・生活衛生課は、(1)知らない植物は絶対に採らない、食べない、人にあげない(2)食べられる山菜の特徴を完全に覚える(3)身近な植物をむやみに食べない-の3点を食中毒防止のポイントに挙げる。県は山菜の鑑別方法などに詳しい人を「薬草指導員」として、現在55人を登録している。同課や薬事管理課は「鑑別方法などについて詳しく知りたい場合は、近くの保健所を通じて薬草指導員に相談してほしい」と話している。