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江若鉄道「思い出」残そう 大津市歴史博物館で写真やジオラマ展示

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江若鉄道「思い出」残そう 大津市歴史博物館で写真やジオラマ展示

 浜大津から近江今津を結び、湖西地域の住民の生活をサポートするとともに、琵琶湖の観光・レジャーの足として愛された江若鉄道の写真やジオラマを紹介する企画展「江若鉄道の思い出」が大津市御陵町の市歴史博物館で開かれている。昭和44年に全線が廃線となったが、にぎわっていた当時の写真とともに、利用客らの思い出を紹介するコーナーも設置。来場者も昔を懐かしみながら展示に見入っている。4月12日まで。

 江若鉄道は近江と若狭を結ぶとの意味を込め名付けられた。大正10年に三井寺(後に三井寺下)-叡山駅間が開通して運行が始まった。昭和6年には浜大津-近江今津駅間に延伸。福井県までの延伸は頓挫したが、湖西地域の住民らに愛されてきた。44年の国鉄湖西線の開通に伴い廃線になった。

 展示では、同鉄道の利用客がもっとも多くなる夏の水浴シーズンに、各駅が鈴なりの人でにぎわう写真や、開通当時の車両や線路の写真などを展示。また、個人が制作した浜大津駅や三井寺下駅のジオラマなど、約200点が紹介されている。

 昔を知らない若い世代にもノスタルジックな思いを呼び起こさせているが、往時を知る人たちの感慨はひとしお。昔を懐かしみながら写真やジオラマの前で足を止め、思い出話に花を咲かせている。会場には、来場者が自分の思い出をメモに書き残すスペースも設けられており、そうして寄せられた住民らのメモも、写真などと一緒に展示。同館の木津勝・学芸員は「昔のことを知っている方はぜひメモを残してほしい。大切な思い出を多くの人と共有できるかもしれない」と話しており、会場内では会期が進むごとに、それぞれの“懐かしい日々”が増えていっている。問い合わせは同館(077・521・2100)。

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 この企画展に合わせて書籍「江若鉄道の思い出 ありし日の沿線風景」(サンライズ出版、A5判、税抜き1600円)として発刊。企画展同様、江若鉄道にあった26の駅の風景や沿線の景色などを写真で紹介している。鉄道を利用していた住民や、勤務していた社員らの思い出話も掲載されている。書籍は、同館や県内の書店などで購入できる。