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那須野が原のオオタカ、放射能で減少? NPOなどが発表

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那須野が原のオオタカ、放射能で減少? NPOなどが発表

 那須野が原(那須塩原市と那須野町の一部)で準絶滅危惧種、オオタカの繁殖生態を調査するNPO法人オオタカ保護基金の遠藤孝一代表は27日、福島第1原発事故後のオオタカの繁殖成功率の低下は放射能の空間線量の増加による影響が主要な要因とする調査結果を発表した。

 調査は名古屋市立大大学院システム自然科学研究科の村瀬香准教授と共同で行われた。村瀬准教授は「原発事故がオオタカの繁殖に与えた影響」のタイトルで論文にまとめ、国際科学雑誌に発表した。

 同基金が那須野が原で野外調査を実施してきた震災前(平成4~22年)の19年間のデータを解析して計算した(1)造巣(2)抱卵(3)孵化(ふか)(4)巣立-の各成功率と繁殖成功率(抱卵した巣から幼鳥が巣立つ率)を推定。震災後(23~25年)のデータと比較した。その結果、いずれも震災後は著しく成功率などが低下していることが分かった。

 また24年に空間線量を測定した13営巣地全てで繁殖成功率が低下。0・1マイクロシーベルト上昇で最大10%の繁殖成功率低下につながると試算された。

 遠藤代表は「原発事故の2、3年目に影響が出ていることから、オオタカが食物連鎖で外部被曝(ひばく)だけではなく、内部被曝している可能性もある」と指摘。「今後も引き続きモニタリング調査を続けて推移を見守りたい」と話した。また村瀬准教授は「特定の県に限らない広域の調査が必要」としている。