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元町レトロ名店街閉鎖方針に店主ら「撤回して」

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元町レトロ名店街閉鎖方針に店主ら「撤回して」

阪神電鉄が閉鎖を決めた元町有楽名店街。昭和レトロな雰囲気が残る飲食店が軒を連ねる=神戸市中央区

 阪神元町駅(神戸市中央区)に隣接する地下飲食店街「元町有楽名店街」について、阪神電鉄が来年3月末で閉鎖する方針を決めた。店主らは営業存続を求めており、「戦後間もない頃から庶民の憩いの場として親しまれてきた。廃止を撤回してほしい」と訴えている。

 阪神電鉄や店主らによると、名店街は昭和22年に元町駅の地下通路開通に伴い「阪神メトロ街」として開業。34年に現在の「有楽名店街」に名称変更し、現在、東西約120メートルの通路沿いに飲食店など38店舗が営業している。昭和レトロな雰囲気が残っており、70年近くにわたって仕事帰りのサラリーマンらに親しまれてきた。

 しかし、避難用階段が確保できていないなどの安全上の問題があり、平成25年1月に発生した同市東灘区御影本町の阪神電鉄高架下の店舗火災など鉄道近隣施設の火災が相次いだことを受け、貸主の阪神電鉄が「火災時などに大きな事故につながる危険性がある」として閉鎖を決定。昨年11月に店主らに説明会を開いた。

 これに対し、店主らでつくる「元町有楽名店会」は、営業の継続を要望。これまで、約1万1千人の署名を集めるなどして閉鎖撤回を求める活動を展開している。

 同会の高田博会長(63)は「『楽しく、安く、歌える』として親しまれてきた庶民の憩いの場。閉鎖は阪神側の一方的な都合によるものだ」などと話している。

 一方、阪神電鉄は「火災で大量の煙が発生した場合、大事故になる恐れがある。改善するためには大規模なリニューアル工事が必要で、費用や周辺との調整などを総合的に検討した結果、閉鎖を決めた。理解をお願いしたい」としている。今後の活用方法については、「全く未定」という。