産経ニュース

限界集落に小規模水力発電 洲本・千草竹原地区で街灯や防犯カメラに

地方 地方

記事詳細

更新


限界集落に小規模水力発電 洲本・千草竹原地区で街灯や防犯カメラに

洲本市千草竹原地区に設置された小規模水力発電。街灯などに利用され、集落が明るくなったという=洲本市千草戊

 洲本市の千草竹原地区が大学の研究者らの協力を得て、農業用水を利用した小規模水力発電設備を設置、街灯や防犯カメラ、鳥獣除けのLEDライトなどに使用している。同地区は4世帯8人と「限界集落化」しているが、電気で明るくするだけでなく、再生可能エネルギーによる地域活性化モデルとして、グリーンツーリズムや視察などで人を呼び込みたいとしている。

 設置のきっかけは洲本市が平成25年度から龍谷大(京都市)などと行っている域学連携事業。学生らが地域に長期滞在して問題解決や活性化の方策を考える事業のなかで、小規模発電が検討された。

 龍谷大の深尾昌峰(まさたか)准教授が立ち上げた企業が出資し、2月に出力120ワットの小型発電機を設置。山の斜面を流れる農業用水路からパイプを通し、高低差約4・5メートル、毎秒4リットルの水で水車を回転させて発電する。容量2・9キロワットのリチウムイオン蓄電池やインバーターも設置し、家電も使えるようになっている。

 電気は売電せずに集落内で活用し、街灯3基、足元灯25基、防犯カメラ1台、シカ除けイルミネーション千個に使用。太田明広町内会長(57)は「真っ暗だった集落が明るくなって、お年寄りも元気になった。発電機やライトにはシカも近寄らない」とその効果を歓迎する。今後はシカ・イノシシ用の電気柵や電動自転車の充電などの活用を検討している。深尾准教授は「発電に携わる人が増えることで、人が関わる結節点になる。小規模再生エネルギーが地域活性化にどんな影響を与えるかを調べていく」としている。

 29日午前11時から「春の竹原まつり」として、水力発電で作った電気でアンプを動かす音楽会など設備見学会を開く。