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「長野県版レッドリスト」改定、ゲンゴロウ2種を絶滅種に

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「長野県版レッドリスト」改定、ゲンゴロウ2種を絶滅種に

 県は18日、絶滅の恐れがある動物をリスト化した「県版レッドリスト」の動物編を改定し、発表した。新たにマダラシマゲンゴロウとコガタノゲンゴロウの2種類が絶滅種に追加された一方、国内で約30年間にわたって確認ができなかったアカハネバッタが県内に生息しているとして、絶滅種から絶滅危惧種に変更された。県はアカハネバッタについて「早急に保護を図る必要がある」として、今月末に開く県環境審議会に希少野生動植物保護条例で捕獲や流通を禁じる特別指定種への追加を諮問。成虫発生期前の6月中には追加指定する方針だ。

 県自然保護課によると、神戸大学大学院の研究チームや民間研究者らによって、アカハネバッタの生息が確認されたのは平成25年と26年。県もこれらの情報に基づき近接していない2カ所で成虫を確認した。かつては全国に広く生息していたが、里山などの荒廃で生息数が激減。県内では昭和39年に山ノ内町で、国内では61年に新潟県内で確認されたのが最後だった。

 県内で半世紀ぶりにアカハネバッタが確認されたことについて、県版レッドリスト改定委員会委員長の藤山静雄信州大理学部特任教授は「県内は自然環境が比較的よく保たれているためではないか。これまで発見されなかったのは一般の生き物への関心が薄れているためだと思う」と話す。

 11年ぶりに行われた県版レッドリストの改定では、絶滅種の追加のほか、絶滅危惧種に新たに193種類を追加。県内の絶滅危惧種は脊椎動物98種、無脊椎動物505種の合計603種となった。追加された絶滅危惧種には水辺環境の悪化に起因するものも多く、県内ではなじみ深いヘイケボタルやトノサマガエル、トウキョウダルマガエルなども絶滅の恐れがあるとされた。

 一方、環境省で保護増殖事業が行われているトキは木島平村などで飛来が確認、放流などで自然での生息が確認できなかったアユも千曲川で天然遡上(そじょう)が確認され、絶滅種から絶滅危惧種などに変更された。