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ハンセン病療養所「邑久光明園」で備前焼のトトロ 小学生らと交流へ

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ハンセン病療養所「邑久光明園」で備前焼のトトロ 小学生らと交流へ

 国立ハンセン病療養所の邑久光明園(瀬戸内市)で、宮崎駿監督の大ヒットアニメ映画「となりのトトロ」のキャラクターを使った“トトロの園づくり”が進もうとしている。制作元からお墨付きを得た取り組みで、職員お手製のトトロの看板が来園者を迎え、入所者は陶芸教室で備前焼の個性的な“トトロ像”を制作している。トトロ像の作品数が増えたため、光明園は園内に飾り付けたり、小学生らとの交流事業で使ったりするなど有効活用を検討している。

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 「トトロ」をはじめ、多くのヒット作を生んだ宮崎監督は、ハンセン病への理解者としても知られる。光明園と、トトロの著作権をもつスタジオジブリ(東京都)の記録よると、平成22年当時の光明園長が「(施設所在地の)長島の形が何となくトトロの体形に見える」ことや平和的イメージなどからジブリ側に使用許可を依頼。営利を伴わず、園内での活動に限定して同年8月、特別に使用を認めてもらったという。

 以後、ずんぐりとかわいいトトロの姿を描いた、職員お手製の看板4枚を園内に設置する一方、入所者の機能回復も兼ねた備前焼の陶芸教室ではトトロを題材の一つにも起用。形を整え、焼き上げた後で顔部分に着色して仕上げている。

 これまでに高さ約30~70センチの計約40点が完成。なかには本物とは違って体がスリムだったり、阪神タイガースの帽子をかぶったりするなど個性的なデザインのトトロがあふれている。

 同園は、これらの有効な活用法を検討。敷地内の木陰などにトトロ像を配置し、オリエンテーリングコースを設ける構想を進めている。社会見学で訪れる小学生らに楽しんでもらったり、入所する高齢者のウオーキング促進も期待されている。

 さらに「小学生も陶芸教室に参加し、トトロ像作りを通じた入所者との交流プログラムにも可能性を探ってみたい」(川西己代治福祉係長)という。