産経ニュース

【北陸新幹線開業】経済効果は石川124億円 富山88億円 航空業界は危機感

地方 地方

記事詳細

更新

【北陸新幹線開業】
経済効果は石川124億円 富山88億円 航空業界は危機感

北陸新幹線延伸開業を前に、JR金沢駅に設置されたカウントダウンボードの前で記念撮影する女性=13日午後

 北陸新幹線の金沢-長野間が14日、延伸開業する。東京-金沢間は最速2時間28分で結ばれ「日帰り圏内」となるため、北陸地方では観光客の増加のほか、開発ラッシュ、企業の進出などさまざまな経済効果を誘発している。一方で客を奪われる航空会社や他の観光地は開業後の動向に気をもむ。開業に伴う“泣き笑い”をまとめた。

 「北陸新幹線の金沢開業は長年の悲願。100年に1度の節目だ」。石川県の谷本正憲知事は力を込める。富山、福井も含めた北陸3県に、首都圏からの観光客が大量に流入すると見込んでいるからだ。

 日本政策投資銀行北陸支店(金沢市)などの試算では、開業後の1都3県からの観光・ビジネス目的の旅行客は石川で年約32万人、富山で約21万人増える見通しだ。宿泊費や飲食費などを含めた経済波及効果は石川で約124億円、富山で約88億円に上り、条件次第ではさらに拡大する可能性もあるという。

 直接的な恩恵を受けるのはやはり観光業だが、東京方面からの移動時間が大幅短縮することで加速しているのが企業の進出だ。

 ファスナーなどの製造で知られるYKKグループは東京の本社機能の一部を創業者ゆかりの地で主力工場を置く富山県黒部市に移転し、管理部門などの社員230人が異動する。ハンドクリームなどを製造するユースキン製薬(川崎市)も富山市の工業団地に新工場を建設中で、来春には横浜市の生産機能をすべて移す計画だ。

 精密機器製造の日機装も昨年、静岡県牧之原市の工場にある生産機能の大部分を金沢市の新工場に移した。こうした動きについて太田昭宏国土交通相は「企業や工場の移転が進み、観光とともに大きなインパクトがある」と話す。

このニュースの写真

  • 経済効果は石川124億円 富山88億円 航空業界は危機感
  • 経済効果は石川124億円 富山88億円 航空業界は危機感