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地域防災の意識向上に一役 甲府で自衛隊災害派遣パネル展

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地域防災の意識向上に一役 甲府で自衛隊災害派遣パネル展

 東日本大震災の発生から4年を迎えた11日、自衛隊山梨地方協力本部(本部長・中村信也1等陸佐、甲府市)の「自衛隊災害派遣パネル展『ともに歩む…』」が、甲府市北口の県立図書館で始まった。防災の備えや意識を高めてもらうのが目的。東日本大震災のほか、昨年に起きた御嶽(おんたけ)山(長野・岐阜県)の噴火や広島市の土砂災害、今年で発生から20年の阪神大震災などに伴う災害派遣活動の記録を写真で紹介している。22日まで。

 会場では、被災地で陸海空自衛隊の派遣部隊写真班などが撮影した写真約360点をパネル約30枚にして展示。東日本大震災の記録では、行方不明者の捜索や東京電力福島第1原子力発電所への放水のほか、自衛隊が連携した在日米軍による人道支援・災害救援活動「トモダチ作戦」などを約100枚の写真で振り返っている。

 昨年9月に起きた御嶽山の噴火では、県内関係者3人が犠牲となり、1人が行方不明となっている。捜索活動は、長野県災害対策本部が10月に中止を決定し、今年春以降に再開が判断される。会場では、自衛隊が隊員延べ7150人、車両同1835両、航空機同298機を投入するとともに、23人を救助したことを報告。火山灰に足元をとられながら捜索を行う隊員の姿やヘリコプターで救助者を搬送する様子などを紹介している。

 8月に発生した広島市の土砂災害の記録では、生き埋めになった住民の救出にあたる隊員の姿などを紹介。阪神大震災のパネルは、神戸市などから写真の提供を受け、震災直後から数年後に復興した街の様子の変遷を知ることができる。

 東日本大震災では宮城県女川町で行方不明者の捜索や被災者の生活支援などの任務にあたった経験を持つ中村本部長(当時・陸自第15普通科連隊長)は「災害で犠牲者を出さないためには、災害の記憶をしっかりと伝え、風化させないことが大切だ。自衛隊の災害派遣は災害が起きてから行われるが、普段から活動の記録を見てもらうことで、防災意識を高めるきっかけにしてほしい」と話している。

 自衛隊山梨地方協力本部はまた、昨年2月に県内を襲った豪雪に伴う災害派遣活動のパネル展を甲府市役所(同市丸の内)で31日まで開いている。いずれも入場無料。問い合わせは、自衛隊山梨地方協力本部(電)055・253・1591。