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オランウータン人工授精の国内初成功へ期待 千葉市動物公園

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オランウータン人工授精の国内初成功へ期待 千葉市動物公園

 千葉市動物公園(同市若葉区源町)は10日、園内で飼育しているボルネオオランウータンの人工授精を実施した。同園によると、これまで国内ではオランウータンの人工授精は9例実施されているが、成功例はないという。この日の人工授精は大きなトラブルなく終了。結果は約1カ月後に判明する見通しで、関係者らは国内初の成功に大きな期待を寄せている。

 ボルネオオランウータンは、東南アジアのボルネオ島に分布して生息している。熱帯雨林の伐採などで生息地が奪われ、個体数が急速に減っているという。国内では12の動物園などで35頭が飼育されている。

 同園では27歳の雄、フトシと24歳の雌、ナナを16年間にわたって同居飼育している。だが、2頭の間で繁殖行動は行われなかったため、同園は人工授精の実施を決めた。

 オランウータンの人工授精は、米国の研究施設で1例成功している。今回は「ヒト不妊治療技術のオランウータン人工繁殖計画への応用」などを研究している名古屋市立大大学院医学研究科の尾崎康彦准教授(産婦人科学)が施術に立ち会った。この日は朝にフトシから精液を採取し、昼に麻酔を施したナナに人工授精を行った。

 石田●(おさむ)園長は「オランウータンの人工授精は国内で成功例がないため、挑戦すら少ないのが現状だ。成功させて、突破口を開きたい」と話した。

●=揖のつくり、右に伐のつくり