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自然の恵み、末永く 相模川と多摩川上流域で協議会設置の動き 山梨

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自然の恵み、末永く 相模川と多摩川上流域で協議会設置の動き 山梨

 相模川(桂川)と多摩川の上中下流域連環による流域環境保全のための協議会立ち上げの動きが出ている。両河川は山梨県内を水源に、東京都や神奈川県に流下している。上流域の水質保全、森林整備などによる環境保護活動の恩恵を受ける中・下流域住民に応分の負担を求め、森林が適正に維持され、富士山を含め自然の恵みを持続的に提供できる仕組みを構築するのが狙いだ。

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 先月20日に上流域の富士・東部地域12市町村長が大月市民会館に集まり、環境省、県の担当者を交え、協議会立ち上げを前提に意見交換会を開いた。発起人の石井由紀雄大月市長は協議会の必要性について「相模川、多摩川の上流域にいるわれわれの果たす役割は多い。だが上流域は多くの問題を抱えている。少子高齢化や環境保全のための資源の不足など。森林と清流を守る者がいなくなったらどうなるのか。この問題を流域全体で考えるべきだ」と語った。

 このために富士山を含めた上流域の保全と活性を目指す流域連環が求められるとした。上流の水源域では山村人口が減少して森林を維持することが難しいのが現状。流域連環による里山、里海づくりを実施することで森林の公益機能を維持することができ、地球温暖化防止にもつながるとしている。施策として森林・緑地の保全、森林の多面的機能の発揮、森林環境教育の推進、山村活性化へ応援・支援、森・里・川・海の資源循環-などが主要柱。協議会では森を守る企業を上流域へ誘致することや都市の疲れた人を癒やす森づくりなど幅広い事業が想定される。

 今後、発起人の石井市長や富士吉田市の堀内茂市長らが準備会を設け、東京都と神奈川県の関係自治体と協議を重ねる。環境省でも「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクトチームを立ち上げており、6月に国全体の効果を示すビジョンの中間とりまとめを発表する。