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長野市にムクドリ大群、騒音やフン害…観光客への悪影響懸念

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長野市にムクドリ大群、騒音やフン害…観光客への悪影響懸念

 長野市は繁華街の権堂地区に近い鍋屋田小学校周辺をねぐらとしているムクドリの大群を追い払う対策に乗り出した。ムクドリの大群による騒音やフン害には周辺住民が悩まされてきたが、市は3月14日の北陸新幹線金沢延伸開業や4月5日からの善光寺御開帳で県内を訪れる観光客への悪影響を懸念。ムクドリの生態に詳しい信州大の中村浩志名誉教授(鳥類生態学)の協力を得て、さまざまな“作戦”を展開していく。

 同校周辺のスギ並木には毎日夕方になると、ムクドリが集まり出し、次第にいくつかの黒い塊状の大群となって上空を飛び回る。近くを通りかかると、見た目や騒音による不快感があるほか、フン害にも遭う。長野市はこの一帯が長野大通りに面し、善光寺御開帳期間中は多くの人通りが予想されることから、放置することはできないとして対策に本腰を入れることにした。

 26日午後5時半ごろから行われた対策では、市の職員らがムクドリがとまるスギ並木に結びつけたヒモを引っ張って枝を揺らすとともに、校舎に設置したスピーカーから、ムクドリの天敵であるタカやフクロウなど猛禽類の鳴き声を流した。さらに午後6時ごろからは、中村教授がロケット花火を木に向けて発射し、大きな爆発音で威嚇。これらによってムクドリはスギ並木にはとまらなくなり、方々に散っていった。

 中村教授は「今日の対策は成功したが、また明日は戻ってくるだろう。根気比べの戦いになる。ムクドリがスギ並木にとまるのを諦めるまで続けるしかない」と話す。

 市は近隣住民からの訴えを受けて、昨年末と1月下旬にムクドリがとまるスギ並木の枝払いをしたが、大きな効果はなかった。そのため、今回は24日から同校周辺のスギ並木にタカやフクロウなどの剥製を6体設置するとともに、拡声器を使ってタカやフクロウの鳴き声を流す取り組みを始めた。28日までこれらの取り組みを行い、ムクドリの様子をみたうえで、その後の“作戦”を検討するという。

 こうしたムクドリによる被害は全国の多くの自治体が悩まされているが、今のところ、対策の決め手となる成功例はないのが実情だ。市の担当者は「御開帳期間中も今の状況が続けば市のイメージ悪化にもつながる。辛抱強くやっていきたい」と話している。