産経ニュース

益子焼を「日本遺産」に 公営施設に薪窯新設

地方 地方

記事詳細

更新


益子焼を「日本遺産」に 公営施設に薪窯新設

 益子町は17日、益子焼を中心とした地域の文化遺産について、国が新たに提唱した「日本遺産」への認定を目指し、平成27年度から本格的な検討を始めることを明らかにした。外国人陶芸家らの要望に応じ、公営施設内に薪窯も新設する。関連予算を同年度当初予算案に計上しており、陶芸をはじめとする「土と手仕事のまち・益子」をPRする。(原川真太郎)

                   ◇

 益子焼は江戸時代末期、笠間(茨城県)で修業した陶工・大塚啓三郎が窯を築いたのが始まり。大正3(1924)年には後の人間国宝で陶芸家の浜田庄司が移り住み、日用品の中に美を見いだす「民芸運動」を推進、地元の工人たちに大きな影響を与えた。

 現在も多くの陶芸家が窯を開いており、春秋の陶器市には多くの観光客が訪れる。こうした魅力を広くアピールしようと、歴史文化基本構想策定委員会を設置し、「日本遺産」登録を目指すため、具体的な検討を進める。

 浜田は英国で築窯、現地で個展を開いたこともあり、同町は現在、外国人陶芸家を招く国際工芸交流事業を実施している。作家側からは「ガス窯ではなく、薪の窯で作品を作りたい」との要望が挙がっており、移築された旧浜田邸や陶芸美術館がある「陶芸メッセ・益子」(同町益子)に、薪を使った窯を27年度中に新設する。

 町内では浜田の登り窯を復活させるプロジェクトが進行。9月には、地元の伝統文化をテーマにした3年に1度の「土祭(ひじさい)」も開かれる。大塚朋之町長は「東京五輪がある2020年は、浜田の渡英から100年の節目でもある。益子の魅力を改めて伝える準備を進めたい」と話した。

 同町の27年度一般会計当初予算案は、前年度当初比6・5%増の総額83億5千万円。