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島民の新たな足確保 玉野市・石島と宇野港結ぶ海上タクシー

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島民の新たな足確保 玉野市・石島と宇野港結ぶ海上タクシー

 今年3月、スクールボートによる定期航路が廃止される玉野市沖の石島で、実証実験による代替の新航路で海上タクシーが就航し、島民を安心させている。

 石島は同市東部に位置し、本土への定期航路は約5キロ北の胸上港を結ぶスクールボート。現在は市立東児中学校の通学用に運航され、島民が便乗することで「生活の足」にもなっていた。しかし、島内最年少の男子生徒が今年度で卒業するのに伴い、航路の廃止が決まった。

 同市は約1年半前から新航路の準備に着手。新航路は、ほぼ同一距離(約15分)で、島から西方向の宇野港へシフト。現在は平日限定の予約制デマンド運行で、一日1~3往復の出航時刻を設定している。定員12人で、乗船料は500円(高校生以下、65歳以上などは半額、6歳未満無料)。市の補助事業として、運行する島の海運業者に1便当たり上限7千円まで補償する。

 島内での住民基本台帳登録者数は今年1月1日現在で92人(高齢化率約47%)。実際の住民数は、その9割程度とされる。新航路は市役所など行政機関、医院や商店のある市中心部に直行するため、利用したお年寄りからは「乗り換えの手間が少なく便利」と評判は上々という。

 市に働きかけをした島民の一人で、漁業、相野茂さん(55)は「島に残した親の面倒見に週3回訪れる人もいる。今後も島外との交流が進みそう」と期待する。

 市は4月以降の増便も検討中。乗船の連絡は前日午後5時までにコールセンター(電)0863・31・1411。