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西部ガス、福岡に水素ステーション建設へ 次世代エネに投資

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西部ガス、福岡に水素ステーション建設へ 次世代エネに投資

 西部ガスは29日、福北工場(福岡市東区)に、都市ガスから製造した水素を、燃料電池自動車(FCV)などに供給する「水素ステーション」を建設すると発表した。平成28年3月に運用を始める。水素は次世代エネルギーとして期待が高まっており、「総合エネルギー企業」を目指す西部ガスは、普及を見据えて積極投資する。(津田大資)

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 西部ガスの水素ステーションは、都市ガスから水素を製造する装置を備える。水素の製造から貯蔵・販売までを1カ所で担う施設は、九州で初めて。

 西部ガスの福北工場は輸入する液化天然ガス(LNG)から都市ガスを製造している。昨年11月に運用開始した「ひびきLNG基地」(北九州市若松区)に集約するため、27年度中に閉鎖することが決まっている。

 福北工場跡地の有効活用に加え、立地が幹線道路や都市高速の出入り口に近いことを考慮し、水素ステーションの建設を決めた。

 工場の敷地の一部1300平方メートルを利用する。総事業費は約6億円で、経済産業省の補助金約2億8千万円を活用する。

 水素と酸素から発電する燃料電池は、自動車や家庭用で市場が拡大している。ガソリンの代わりに水素を直接燃焼させるエンジン開発も進む。水素は、温室効果ガスを出さないこともあり、次世代エネルギーとして期待が高まっている。

 トヨタ自動車は昨年末、世界初の市販型燃料電池自動車「ミライ」の販売を始めた。

 政府も平成27年度予算案に「水素社会」に向けた予算を計上しており、今後、水素ステーションの普及も加速するとみられる。

 経済産業省資源エネルギー庁によると、現在、全国で4カ所の商用水素ステーションが稼働している。エネ庁は27年度中に商用の水素ステーションを全国100カ所に整備する計画を立てている。このうち建設場所など具体化しているのは45カ所という。

 西部ガスの柘植明善常務は「水素ステーションの黒字化には時間がかかると思うが、自社で水素をつくることができる企業として普及に貢献したい」と語った。