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原発事故「今でも悔しい」 福島・浪江町長が京都・舞鶴で講演、心境語る

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原発事故「今でも悔しい」 福島・浪江町長が京都・舞鶴で講演、心境語る

 東京電力福島原発の事故で大きな被害を受けた、福島県浪江町の馬場有(たもつ)町長(67)が24日、舞鶴市内で講演。原発事故の発生からこれまでの状況などを説明した上で、「3年10カ月たった今でも、悔しい思いでいっぱい」と現在の心境を語った。

 馬場町長はまず、原発事故により浪江町の約2万1000人の全町民が全国46都道府県に避難している現状を説明。町役場も隣接する二本松市内にあり、町長自身も息子家族と離ればなれに生活していることなどを明かしたうえで、「こうした生活をしている浪江町民の思いをぜひ考えてほしい」と話した。

 また、「日本のどこにでもあるようなありふれた町」だった浪江町が、東日本大震災や原発事故で大きな被害を受け、「家族が楽しく暮らすような『当たり前の幸せ』まで失われてしまった」とした。

 町は現在、復興計画を進めているが、「若者を中心に半数近くが町に戻る意思がないと答えている。それでも戻りたいという人がいる限り、戻れる環境だけは作っていきたい」と決意を示し、以前は「町おこし」として実施してきた活動を、「町残し」のために続けていると話した。

 馬場町長は、京都自治体問題研究所などがJR西舞鶴駅にある西駅交流センターで開催した勉強会「原発事故、その時どこへ?『原子力災害住民避難計画』を考える」にゲスト講師として招かれ、「4回目の冬を迎えた福島県浪江町からの報告」のテーマで講演した。