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「松本-福岡線」1日2往復 FDA「利用拡大見込める」

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「松本-福岡線」1日2往復 FDA「利用拡大見込める」

 フジドリームエアラインズ(FDA)は21日、現在1日1往復を運航している松本-福岡線を、3月29日から1日2往復に増便すると発表した。県営松本空港発着の定期路線が複便で運航されるのは平成13年4~11月の大阪(伊丹)線以来、13年ぶりだ。

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 FDAの増便について、阿部守一知事は「FDAの英断に敬意を表したい。ただ(複便化を)歓迎するだけでなく、地域にとってしっかりと効果が出るように利用促進に努めたい」と述べ、旅行商品企画の開発支援も含めて一層の利用拡大に努める考えを示した。

 また、地元・松本市の菅谷昭市長は「市としても利用促進に取り組んできたが、その努力が実を結び、念願の複便化に至ったことは大変喜ばしい。観光消費の拡大など経済効果も期待される。これまで以上に、県や周辺市町村、地元経済下位などと連携を密にしてPRと利用促進策を強化したい」とのコメントを発表した。

 FDAは、日本航空の松本空港撤退を受けて平成22年6月から札幌線と福岡線を就航。初年度の平均搭乗率は47・5%にとどまったが、23年度には60%台に乗せ、25年度には同社が運航する路線の中で最も高い76・1%の搭乗率を達成した。

 福岡線の複便化は、県や松本、塩尻両市などの地元要望に加えて、FDAが「他路線よりもポテンシャル(潜在能力)があり、利用者の拡大が見込める」(久保秀人専務)と判断したため。同社は3月に9機目を導入し機体の運用面でも増便が可能になった。FDAは来年度以降も新しい機体を導入していく計画だが、現時点ではどの路線に投入するかは「検討中」としている。

 複便化により、ダイヤは現在の松本発午後4時半、福岡発午前10時25分(3月29日からは午前10時20分)に加えて、松本発午後1時20分、福岡発午前11時20分を運航。最新の調査によると、利用者の割合は福岡を中心とした県外利用者が8割を占めるが、松本から午後の早い時間帯に出発する便が設けられることで、地元の利用者拡大に期待がかかる。

 複便化の採算の目標ラインとされる搭乗率65%を超えるためには、年間で約3万人の利用者増が必要となる。久保専務は「採算ラインを割り込んでも減便することは考えていない」としているが、高いハードルであることは間違いない。阿部知事は「福岡からだけではなく、地元からの利用拡大を図らなければいけない」と気を引き締めている。

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 ■8月限定で松本-大阪便も

 日本航空(JAL)は、大阪・伊丹空港と県営松本空港を結ぶ路線1往復を、昨年に続いて今年も8月の1カ月間限定で運航するとした路線便数計画を発表した。運航にはグループ子会社のジェイエアがあたる。

 松本-大阪線は平成22年のJALの松本空港撤退後、運航が途絶えていたが、昨年、ジェイエアが運航する形で4年ぶりに復活した。昨年8月の1カ月間の平均搭乗率は90・1%と好調で、県が同月下旬に実施した利用者アンケートによると、観光目的が66・3%、ビジネス目的が19・2%で、県交通政策課は「予想よりビジネス利用が多かった」としている。

 阿部知事は「通年運航を求めてきたが、今年も限定的ながら運航されることは一歩前進だと思う。2年目は路線の真価が問われる年となるので、大勢の方に利用していただけるよう、昨年以上にしっかり取り組みたい」と語った。

 昨年の運航は午後発着の運航ダイヤだったため、利便性はいいとはいえなかったが、今年は大阪発午前8時45分、松本発午前10時10分と利用しやすいダイヤとなった。

 使用する機体はFDAと同じエンブラエル機(76人乗り)となる。