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製造業の技術と誇りをコマに結集 来月、横浜で初の世界大会

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製造業の技術と誇りをコマに結集 来月、横浜で初の世界大会

 自らの誇る技術を注ぎ込んだ自作のコマを互いに競わせる初の世界大会が2月15日、横浜港大さん橋国際客船ターミナル大さん橋ホール(横浜市中区)で開かれる。昨年まで国内の中小企業が参加して開催してきた「全日本製造業コマ大戦」の“ワールドシリーズ”版。各地で行われた予選を勝ち抜いた国内18企業に加え、海外6カ国から11チームが参戦する。木型製造会社「ミナロ」(同市金沢区)の社長で、大会実行委員長を務める緑川賢司さん(47)は「技術とプライドをかけて対戦することで、真の国際交流を図り、日本経済の再生に寄与したい」と意気込んでいる。(小林佳恵)

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 「全日本製造業コマ大戦」は、平成24年に横浜市内で初めて開催された。きっかけは、茅ケ崎市の金属切削加工会社「由紀精密」が23年、世界最大規模の国際見本市であるパリ航空ショーに出展した際に配布した直径約1センチのコマだった。

 自社技術をアピールするために作ったコマは、長時間回り続けてたちまち評判に。その後、このコマを日本で偶然手に入れた緑川さんが「全国の町工場がコマを作って、日本一を決めたら面白い」と思いつき、フェイスブックでアイデアを披露。あっという間に賛同の輪が広がって初開催につながり、25年の第2回大会では約200もの企業が予選に参加した。

 コマ大戦の評判は海外にも伝わった。テレビなどのメディアのほか、国際協力機構(JICA)のシニアボランティアが紹介した例もあるという。

 その結果、初めてとなる世界大会にはタイやベトナム、韓国、米国など6カ国から11チームの参加が決定。中には「日本の技術を学ぶきっかけになれば」と参加するチームもあり、海外に向けて日本の中小企業の高い技術をPRする場にもなりそうだ。

 コマ大戦で使われるコマは直径20ミリ以下、高さ60ミリ以下で、材質や重さ、形状は問わない。2つのコマを直径25センチの“土俵”の上でぶつけ合い、相手のコマを土俵の外にはじき飛ばしたり、より長く回り続けた方が勝ちとなる。

 世界大会に出場する企業は、コマの試作を繰り返して本番に備えており、中には回転中に傘が開くというような、創意工夫を凝らしたコマも登場する見込みだ。

 緑川さんは「日本の製造業に活気を与えるという目的に、多くの方に賛同していただき、ここまで広まった。大会では中小企業が本気を出す姿を見てほしい」と話している。