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「列車のよう」長さ18メートルの連節バス 滋賀・草津市、公道で実走実験

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「列車のよう」長さ18メートルの連節バス 滋賀・草津市、公道で実走実験

 バス車両を2台分以上連ねて大量輸送を可能にした「連節バス」の導入を検討している滋賀県草津市は、連節バス車両を使って公道で実走実験をおこなった。道路管理者や県警などと協議を重ね、早ければ平成28年度の導入を目指す。市は「路線バスの輸送量アップを図るとともに、新しい市の名物にもしたい」と期待している。

 連節バスの実走実験は、兵庫県三田市で運行中の車両を借り、JR南草津駅から立命館大びわこ・くさつキャンパスまでの6・6キロの往復ルートや車庫までの間などでおこなわれた。

 導入を検討しているルートに車両を走らせ、市の担当者が所要時間を計測したり、走行中の車両を撮影したりした。長さ18メートルの車両が交差点をゆっくりと左折する光景を、対向車の運転手や道行く市民らが目を丸くして見守っていた。

 南草津駅は、1日当たりの乗降客数が県内で2番目に多い2万7000人。主に、同大学の学生や教職員、周辺に集積する大企業の従業員らが利用し、通学・通勤の時間帯には乗客がバス乗り場にあふれ、乗りたいバスに乗れない「積み残し」が多く発生。ルート上の道路渋滞もからみ、到着に大幅な遅れが生じている。

 こうした問題の解決に向け、市が今年度、連節バス導入の検討を開始。これまでに、ルート上の交通量調査や積み残し客の数、長い車両が曲がれない交差点やカーブの有無の確認などを進めてきた。

 さらに今回の実走実験で、交差点やカーブ、狭い道路での問題点を洗い出した。27年度にはこれらのデータを基に、改良の必要な交差点や車道があるかどうかなどについて、道路を管理する国や県、交通の指導・取り締まりに当たる県警などと協議。早ければ28年度の導入を期待する。

 市の試算では、連節バス2台を導入すれば、混雑が激しい午前8時台の2便について102人いた積み残し客を18人に減らせた、としている。導入するかどうかは、路線バスの運行を手がける「近江鉄道」(彦根市)が決定するが、市は2台の購入費用の一部を補助する方向で同社と協議を進める。車両は国内では製造されておらず、1台当たりの価格は約9000万円。

 実走実験に参加し、連節バスに試乗した橋川渉市長は「沿道では多くの人たちが珍しそうに車両に見入っていたので、草津の新たな名物となると期待している」と話している。