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19年間ご苦労さま但州丸 兵庫

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19年間ご苦労さま但州丸 兵庫

香住沖を航行する実習船「但州丸」=香美町香住区

 「ご苦労さま、但州丸」-。県立香住高校(香美町香住区)の海洋科学科オーシャンコースの2年生16人を乗せ、11月30日に38日間の日本沿岸の航海実習から無事帰港した実習船「但州丸」(499トン)。今回の航海で19年間の役目を終え、来春には新しい但州丸に引き継ぎ、実習船を引退する。

 現在の但州丸は5代目で、平成7年に静岡県清水市の造船所で建造された。定員63人(生徒定員40人)。女子生徒室や多目的室などを備え、遠洋マグロはえ縄、トロール(底引き網)などの実習体験や海洋調査などに活躍した。

 19年間に約56万キロを航行。地球の赤道上を14周した距離に相当する。これまでに400人以上の香住高生の実習生が遠洋航海で乗船し、6千人以上が体験航海をした。また、東南アジアやアメリカなどに寄港し、国際親善にもひと役買った。

 香住高校によると、9年のマグロはえ縄実習では、重さ約350キロの大物のカジキマグロを漁獲。このとき、マグロは水深700メートルまで潜り込み、大暴れして船上にあげるまで大変だったが、大きさでは歴代1位の大マグロを記録した。

 来春に就航予定の6代目の新船(350トン)は現在、新潟県で建造中。但州丸は今回の航海で新潟港に立ち寄り、漁業器具などを新船に積み替えた。

 香住高校出身で、歴代の但州丸で遠洋航海を体験した香住区の水産会社「松とし海鮮」社長の松本義浩さん(54)は「現在の但州丸には『ご苦労さま』といいたい。遠洋航海の実習は香住高校の伝統なので、新しい但州丸でも受け継いでほしい」と話している。

 航海実習後、香住港に係留されている但州丸は23日朝、職員らに見送られて出港し、門司港(北九州市)で売却される予定。