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水源保全条例3月制定、災害に強い森づくりめざす 鈴木・三重知事、座談会で説明

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水源保全条例3月制定、災害に強い森づくりめざす 鈴木・三重知事、座談会で説明

 鈴木英敬知事は22日に津市内で開かれた座談会で森林環境を守るため水源地域保全条例の制定を来年3月に目指すことを明らかにした。座談会で京大大学院の川井秀一・総合生存学館長(森林学)や大阪木材相互市場の花尻忠夫社長と意見を交わし、鈴木知事は災害に強い森づくりも強調した。

 座談会で熊野市出身の花尻社長が、14歳で木材の仕事をすると決意したことを披露し「海には山の鉄分が運ばれ、森が海の生き物を育んでいるが、山が荒れている」と問題を提起。これを受け、全寮制で森の大切さを大学院生に教える川井学館長は「木を守る人を、まず、育てることが大切」と強調した。

 一方、鈴木知事は今年、熊野古道などが世界遺産登録10周年を迎えたことに触れ「日本人は自然が生活に入り込んでいる」と述べると、川井学館長は「日本書紀でも杉やヒノキを植えたことが記され、森を守るため歴史をつなぐ必要がある」と指摘。これに対し、花尻社長は「今、鉄骨から木骨へ、といわれている。木材利用のポイント制度など国が力を入れた初の機会を利用し、木材は良い素材ということを業界でも広めなければならない」と訴えた。

 今後の森林施策について、鈴木知事は、条例が水源となる山間部の乱開発を規制し、下流までの環境を一体的に保全するという内容を紹介。東日本大震災直後の平成23年4月に知事に就いた鈴木知事は「防災知事になると宣言した。その年の9月に紀伊半島大水害で流出した木材が橋を流すのを目の当たりにして災害に強い森づくりを誓った」と振り返り「川上の林業者、川中の製材業者、川下の消費者がすべて幸せになるよう計画的な伐採を進め水源地域保全条例に全力をあげる」とアピールした。

 座談会は産経新聞が「森林の健全化と豊かな暮らし」のテーマで主催した。